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北陸工業新聞社
2024/08/20

【富山】流域治水の要、31年度完成へ/利賀ダム本体工事が着工/北陸整備局

 北陸地方整備局は、「利賀ダム本体並びに押場貯水池法面対策着工式」を開き、2031年度の完成目標に向けた大きな節目を祝った。
 11日に砺波市文化会館で開かれた式典には、国や県、庄川流域市の関係者、施工業者ら169人が出席。堂故茂国土交通副大臣が「気候変動に伴う厳しい影響が生じる中、利賀川および庄川における流域治水の要として、利水においても県内の工業用水道の水源として効果を発揮し、流域の安全や社会経済活動の安定に貢献できるよう、事業完成に向けてしっかりと取り組む」と式辞を述べた。新田八朗知事が「本体着工により、完成への期待が一層高まる。安全で安心な日々の暮らしは県民の幸せの基盤であり、国と地元との調整を図り、整備促進に努める」と述べたのに続き、橘慶一郎、田畑裕明の両衆院議員、野上浩太郎、柴田巧、佐藤信秋、足立敏之の各参院議員が祝辞。利賀ダム建設促進期成同盟会の綿貫民輔会長の「思いが叶えられれば、現地に赴きたい」とするメッセージが読み上げられた後、地元南砺市の田中幹夫市長が「事業が新たな段階に突入したことを実感する。地域活性化のチャンスと捉え、様々な地域振興策を支援したい」とあいさつした。大角一浩利賀ダム工事事務所長による工事計画の説明もあった。
 引き続き、堂故副大臣、新田知事ら10人が鍬入れ、地元県議らが懸垂幕を掲げ、着工を祝った。最後に工事現場と映像で結んで両工事に対する着工号令があり、工事車両が動き出す様子が映し出された。アトラクションとして南砺平高校郷土芸能部が麦屋節など越中五箇山民謡を披露した。
 式典の様子は、事前申し込みの希望者にWeb配信された。
 利賀ダム本体建設(第1期)工事は、清水建設・鴻池組JVが施工し、工期は1456日間(冬期間は休工)。押場地区貯水池法面対策(第1期)工事は大成建設・東急建設・岩田地崎建設JVが施工。工期は1455日間。
 庄川支流の利賀川(南砺市利賀村地先)で計画される利賀ダムは総事業費が約1640億円。工事用道路を兼ねた国道471号利賀バイパスも整備する。事業費ベースの進捗率は約49%(23年度末現在)となっている。

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