トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社四国
2024/08/20

【香川】高松中心市街地 にぎわい創出へ議論

 香川県は、JR高松駅近くのサンポート地区のプロムナード化に続き、高松市の中央通りや商店街への回遊性や中心市街地の滞在性を高めるための検討に高松市とともに着手した。8月8日に高松中央市街地プロムナード化検討会議(中村英夫委員長)の4回目の会合を開き、公共交通事業者や商店街関係者、学識経験者などで構成する委員から、中心市街地のにぎわいを創出するための手法や課題などの意見を集めた。
 番町交差点を歩行者が平面利用できるようにすることについて、バスやタクシーの事業者団体から「交通渋滞の原因になる。関係者との十分な協議と相当の期間の社会実験をしてほしい」と、慎重に進めていくよう要望があった。
 これ対して事務局を務める県は、道路の使いかたを変えることで懸念される交通渋滞や交通安全上の課題の解消への検討が必要という認識を示したうえで「公共交通事業者とも共有しながら検討したい」とした。
 加えて委員から出された「いまある地下道をもっと歩行者、自転車が使いやすいように工夫することも必要ではないか」という案に対しては「検討したい」と答えるにとどめた。
 また、委員からは、現在、JR高松駅近くから高松港のフェリー乗り場付近などに設置されているコリドーを歩行者動線として、高速艇乗り場からことでん高松築港駅まで、できれば商店街の方まで設置することで、玉藻公園を見ながら歩ける魅力的な空間をつくってはどうかという意見が出た。
 事務局側は「まずは玉藻交差点の交差点処理の円滑化をしたい」とし、北から西への左折レーンを1本追加した他、信号の運用を改良することでどの程度円滑化できるか見極める考えを述べた。
 この他、「JR高松駅を出てから商店街への道が分かりにくい」といった意見に対して「分かりやすいサイン整備のためにどうすればよいのか、検討していきたい」と述べた。
 会議の終わりに中村委員長は、これからの高松の中心市街地をどのようにしていくのか、将来を見据えたまちづくりのビジョンを市民に示しながら、現状分析やデータに基づいた検討をしていくことが必要だと話した。

提供:建通新聞社