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建設新聞社(長崎)
2024/08/19

【長崎】長崎大学がPFIの実施方針公表/総合研究棟を整備・運営

8月19日〜22日に個別対話の参加受付
    11月に入札公告、建築1200点以上など要件

 長崎大学は9日、坂本キャンパス1(長崎市坂本1丁目12ノ4)の総合研究棟(医歯薬学系)整備運営等事業に関し、PFI法に基づく実施方針を公表した。延べ約7300平方bの総合研究棟を中心とした施設の調査・設計・施工・監理とともに、維持管理・運営や任意の提案を求めるもので、実施方針に関する個別対話の参加受け付けを、19日(月)〜22日(木)に行う。

総合研究棟などの整備が計画されている坂本キャンパス 坂本キャンパス1では、同キャンパス内にある医学部、歯学部と、文教キャンパスにある薬学部を移転・融合し、生命医科学域の拠点とする計画。キャンパス内の施設は、3期に分けて新設・改修予定で、総合研究棟は第1期として新規に整備。この際、大学の財政負担軽減と、民間の資金・経営能力・技術的能力を活用するため、PFI法に基づく事業で実施することにした。

 総合研究棟は、医学・歯学・薬学の3学部の共修を実現させる環境として、キャンパス中央の第一講義実習棟の北西側の2200平方bの敷地に新築する。施設規模はRCまたはSRC造7階建て延べ7300平方bを想定しており、講義室や実習室、実習準備室、研究室、実験室、リフレッシュコーナーなどで構成。さらに、コミュニティラウンジ(約105平方b)や、オープンラボ(約590平方b)機能も有する。

 今回の事業では、新棟の北西側に隣接する生協食堂棟を増築(約180平方b)した福利厚生施設や、総合研究棟の屋上・壁面などへの太陽光パネル(創エネ施設)も対象。PFIでの施設整備は、総合研究棟、福利厚生施設、創エネ施設。維持管理業務は、総合研究棟と創エネ施設。運営業務は、総合研究棟のオープンラボと創エネ施設を対象としている。さらに、総合研究棟のコミュニティラウンジの有効活用に対する任意提案も求める。

 事業期間は、事業契約締結(2025年6月)から43年3月までの約18年間。このうち施設の設計が26年7月まで、建設が28年2月までを想定し、同年4月の供用開始を予定している。
 長崎大学では、同事業の実施方針に対する事業者からの個別対話の参加受付を8月19日(月)〜22日(木)に実施。現地確認を経て、29日(木)〜30日(金)に個別対話を行う。実施方針に対する質問・意見の受付・回答の公表を経て、11月に特定事業(PFI)としての評価・選定を行い、同月、入札公告と入礼説明書などを公表予定だ。

 入札説明書に対する個別対話・質問の受付・回答・公表を12月〜25年1月に行い、2月に参加表明書・資格確認書類、3月に入札書と入札提案書をそれぞれ受け付けて、4月に事業者を選定・決定する。

 入札には、単独企業と、複数企業のグループで参加可能。入札参加者のうち、設計に当たる者は、過去15年度に、RCまたはSRC造3階建て延べ3500平方b以上の大学校舎・研究施設・病院・庁舎の新営設計業務に管理技術者または主任担当技術者として従事した者を、管理技術者・主任担当技術者として配置することなどが要件。

 一方、建設に当たる者は、文部科学省の23・24年度の建築一式工事および建築一式工事以外の一般競争参加者の資格を有し、▽建築一式工事1200点(ただし、複数で工事に当たる場合は1社が満たせば良く、その他の者の点数は1000点)▽電気工事1100点(複数の場合、1社が満たし、その他は900点)▽管工事1100点(複数の場合、その他は900点)―の点数以上であること。これら複数の要件を満たす者は、当該複数の工事を実施可能。同一工事を複数で実施する場合は、当該複数のすべての者が要件のすべてを満たすこと。

 さらに、過去15年度に、RCまたはSRC造3階建て延べ3500平方b以上の大学校舎・研究施設・病院・庁舎の施工実績があるとともに、同様の実績を持つ監理技術者を、各工事(建築、電気、管)に専任で配置できること。

 工事監理や維持管理、運営に当たる者についても、それぞれ参加要件を設定している。

 事業の実施方針や要求水準案は長崎大学施設部のホームページからダウンロードできる。

ksrogo