名古屋鉄道(名鉄)は、名古屋市の都心部で高価格帯の分譲マンションを整備していく意向を示した。グループの名鉄都市開発(名古屋市中村区)が展開する「FUDE(フューデ)」ブランドで開発する。従来の、名古屋市郊外でのファミリー向けマンション開発と合わせ、収益の柱となる不動産事業の盤石化を図る。
9日に開いた、2025年3月期第1四半期の決算説明会で明らかにした。名鉄の崎裕樹社長=写真=は、5月に資本業務提携を結んだトーセイ(東京都港区)との連携に触れ「協業できる案件を増やしていきたい。都心部の開発を共同で進めるプロジェクトも出てくるのでは」との見通しを示した。
また、名鉄都市開発などが提携するザイマックス(東京都港区)との関係についても言及。私募ファンドを早期に立ち上げるとともに、2026年には私募リートを設立し、回転型ビジネスを強化していくとした。
名鉄の第1四半期営業収益は1661億5700万円(前年同期比17・9%増)、営業利益は116億7300万円(同50・4%増)、経常利益は127億6200万円(同39・7%増)。四半期純利益は、開示制度が始まった2003年以降で最高となる104億9700万円(同44・9%増)となった。
また名鉄は同日、グループの経営ビジョンスローガンを発表。約20年ぶりの刷新となる新スローガンを「名鉄×WAO!(メイテツワオ!)」とし、名鉄ブランドをさらに強化していくとした。
提供:建通新聞社