薩摩川内市の田中良一市長は8日、鹿児島市の県庁で塩田康一知事を訪ね、川内港唐浜地区国際物流ターミナルの早期整備に関する要望と協議を行った。懸案事項のガントリークレーン設置について塩田知事は「2027年度末までに必要と考えている」と初めて時期を明言。コンテナ取扱量や原木輸出も好調なことや、船舶の大型化を見据え判断したと思われる。
県では船会社5社に対し6月上旬から7月上旬にかけて個別ヒアリングを実施。老朽化している船舶の大型化を28年度からおおむね就航。このため、27年度末までには必要と結論付けた。
貿易の状況は、外貿コンテナ取扱量が1月から6月では1万1851TEUで前年比38%、木材輸出は5年速報が9万2340tで15%の増加。
整備状況は25年度末の暫定供用時に、水深12mの耐震岸壁(230m)と背後地の約3.3ha、航路・泊地浚渫(暫定)が完成。27年度末までに航路・泊地浚渫等で完了する。
田中市長は「知事の大きな政策判断に感謝したい。船会社にも大きな目標ができた」と話した。
県港湾空港課の佐多悦成課長は「国や関係機関と連携しながら、情報収集に努め早期整備を目指したい」と付け加えた。