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建通新聞社四国
2024/08/09

【愛媛】川之江三島と小松BP 事業継続「妥当」 

 国土交通省四国地方整備局の事業評価監視委員会は2024年度初の会合を開き、国道11号川之江三島バイパスと同小松バイパスについて再評価し、事業を継続するという対応方針を妥当とした。
 川之江三島バイパスは愛媛県四国中央市川之江町〜同市中之庄町を結ぶ延長10・1`の道路で、同市上分町〜川之江町間の3・6`が未開通となっている。
 現在は調査設計や用地買収を進めており、23年度末時点の用地進捗率は79%、事業進捗状況は61%となっている。
 前回(19年度)の事業評価監視委員会時から全体事業費は22億円増加し722億円とした。物価上昇を原因に事業費が50億3000万円増加した一方、宇摩向山古墳付近の道路構造をトンネルから切土に変更したことで費用を25億3000万円圧縮、さらに歩道幅員の見直しで3億円を減少させ、差し引き22億円増となった。今後整備する区間の歩道の幅員を片側3・5bから3・0bにし自転車歩行者道にすることで、道路幅員を30・0bから29・0bに減らす。
 事業全体の費用便益比(B/C)は、19年度評価時の2・9から2・1へと0・8ポイント低下した。残事業のB/Cは1・2で、前回の2・5から1・3ポイント減少した。費用が増したことと、計画交通量が減少したことが主な要因。
 小松バイパスは、愛媛県西条市小松町新屋敷〜同市小松町安井を結ぶ計画延長7・5`の道路で、このうち2・0`区間と0・4`区間が開通している。現在は調査設計や用地買収、工事を実施中で、23年度末時点の用地進捗率は66%、事業進捗状況は61%となっている。
 物価上昇を原因に前回評価時(19年度)から事業費が20億円増え、全体事業費は203億円を見込んでいる。事業全体のB/Cは1・2で前回から0・3ポイント低下、残事業のB/Cは3・7で前回から0・5ポイント上昇した。
 両事業について、愛媛県や四国中央市、新居浜市、西条市などが同事業の整備促進に関する要望活動をしていること、愛媛県知事が事業継続に「異議なし」の意見でありコスト縮減と事業促進を求めていること、今後も新技術、新工法の採用で工事コストを縮減し、施設の長寿命化や維持管理費を考慮した構造を採用するなど総コストの低減に努めることから、両事業を「継続する」とした。

提供:建通新聞社