県南広域振興局土木部遠野土木センターは、道路環境改善事業を導入し、県道遠野住田線の遠野市中央通りと県道遠野停車場線の同市新穀町の2路線で無電柱化を計画。整備延長は両路線合わせて1600bで、2024年度の新規事業となる。今年度から詳細設計に入る見通し。総事業費は合わせて約10億円と試算している。両路線の無電柱化を図ることで、防災性や安全性が確保され、良好な景観形成を目指す。
遠野住田線の同市中央通り区域は、第二次緊急輸送道路であり、JR遠野駅から遠野停車場線と市内観光施設とを接続する道路。災害発生時に電柱倒壊による道路閉鎖などがないようにするとともに、景観の阻害要因となる電柱や電線をなくすことで、良好な景観を形成するため無電柱化を計画。
遠野停車場線の新穀町区域は、遠野市の玄関口である遠野駅から市内観光施設へとつながる道路であり、第二次緊急輸送道路であることから、災害発生時の電柱倒壊による道路閉鎖などがないようにするとともに、景観の阻害要因となる電柱や電線をなくし良好な景観を形成するために無電柱化を計画した。
遠野住田線の同市中央通りの無電柱化整備区間は1000bを計画。道路延長は500b。総事業費は6億円。同市中央通りは、同市の景観形成を図っている区域の下一日市町通りであり、観光での回遊ルートとなっており、市の景観重要道路に位置付けられている。
遠野停車場線の同市新穀町の無電柱化整備区間は600bで、道路延長は300bとなる。総事業費は4億円。同市新穀町は、遠野市の玄関口である遠野駅から景観形成を図っている下一日市町通りや歴史的遺構である鍋倉城跡へとつながる道路。市の景観重要道路に位置付けられている。
両路線とも、今年度に詳細設計に入る見通し。コスト縮減対策の取り組み状況として、既設管路の利用および浅層埋設工法などコスト縮減工法について採用を検討。また、使用材料についてもコスト縮減を図るよう新材料の採用を含め検討していく。
国土交通省は、2021年度に2021〜25年度までの5年間を計画期間とした第8期無電柱化推進計画を策定。防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策で着手する約2400`も含め、新たに約4000`の無電柱に着手する計画。県内では、第8期無電柱化推進計画において、県管理道路で5カ所2.4`の無電柱化を計画している。
両区間に近接する市道一日市東舘線や市道大手橋新町線、市道城山線についても、無電柱化推進事業が計画され、第8期の無電柱化推進計画箇所に位置付けられている。
提供:日刊岩手建設工業新聞