米子市は県に対し、2025年度予算編成に向けた要望書を提出した。重点項目で公共土木事業は、米子・境港間高規格幹線道路の早期事業化など15事業を盛り込んだ。
重点項目は▽歩いて楽しいまちづくりの推進▽東山公園地区都市構造再編集中支援事業に伴う財政措置▽合併処理浄化槽による生活排水対策推進への支援▽浄化槽の適正な維持管理促進に向けた体制整備への支援▽空家対策の実効性の確保▽雨水管理総合計画の推進に伴う財政措置▽日野橋の大規模修繕にかかる必要な財源の確保▽国・県による公共土木事業の整備促進―など9件。
日野橋の修繕については、老朽化に伴う部材の著しい劣化により概算で12億〜20億円の費用が生じるため財源措置の必要性を強調。2022〜23年度にかけて策定した雨水管理総合計画はハード対策に乗り出すのに合わせ、交付金の必要額確保に向けて国への働きかけを求めた。
国・県による公共土木事業の整備の15事業の内訳は、国直轄7件、県事業8件。国事業で、米子・境港間を結ぶ高規格幹線道路の事業化に関して、米子IC〜米子北IC間の凍結を解除、計画段階評価への着手を盛り込んだほか、中国横断自動車道岡山米子線(蒜山IC〜溝口IC間)の全線4車線化の早期実現などを掲げた。
県西部総合事務所を訪ねた伊澤勇人副市長は、「県と市が共同だからできること、共同でやるべきことがたくさんある。多くの方に胸を張れるようなまちづくり、地域づくりを一緒にしていきたい」と話し、要望書を提出。受け取った中原美由紀所長は「しっかり話を伺い、今後の取り組みに反映させたい」と述べた。
公共土木事業項目のうち、県事業は次の通り。
▽東福原樋口線(道路改良)=両三柳〜二本木、延長8000b、幅員6・0b
▽境車尾線(歩道新設)=観音寺〜車尾、延長600b、幅員2・5b
▽赤松淀江線(バイパス整備)=淀江町西尾原〜富繁、延長1160b、幅員10・0b
▽加茂川(河川改修)=奈喜良〜新山、延長1800b
▽水貫川(浸水対策)=皆生、排水機場の整備拡充
▽小松谷川(河川改修)=青木〜南部町市山、浸水被害解消のための早期整備促進
▽佐陀川(堤防機能の強化)=淀江町佐陀〜河岡、堤防機能強化のため護岸の整備
▽加茂新川(河川改修)=両三柳、河口閉塞防止のため河口整備
日刊建設工業新聞