県は7日、7月24日からの大雨による被害状況(6日8時30分現在)を県議会の各会派に説明した。公共土木施設被害は被害件数442件、被害額151億6,760万円、農林水産関係は被害額56億2,204万6,000円。佐竹敬久知事は公共土木施設について「被災した施設は応急復旧により被害拡大を防ぐとともに、今後予定している災害査定に向け調査設計を進めていく」と述べた。
公共土木施設のうち、道路では15路線19カ所で応急復旧を実施し、全面通行規制を解除。残りの全面通行止めは9路線9カ所で、交通量や利用状況、迂回ルートの有無などを踏まえて今後、復旧作業を進める。河川では由利本荘市の石沢川、上小阿仁村の五反沢川などで大型土のう積などの応急対策工を完了している。
農地・農業用施設や林地・林業施設の復旧では、国や県の災害復旧事業による支援のほか、災害査定の準備など市町村等に対する技術支援を行う。
なお、被災ゴミについてはゴミ置き場を設置して市町村で処理しているが、由利本荘市については、県と災害時の一般廃棄物処理で協定を結んでいる一般社団法人秋田県産業資源循環協会(平野久貴会長)が処理を受託している。
被害状況は次の通り(抜粋)。
【公共土木施設被害(442件151億6,760万円)】
◎県分98件48億2,650万円…◇河川:62件36億8,850万円 ◇道路:36件11億3,800万円
◎市町村分344件103億4,110万円…◇河川:76件27億5,490万円 ◇道路:265件74億820万円 ◇水道:1カ所1億2,000万円 ◇橋梁:2カ所5,800万円
【農林水産関係被害(56億2,204万6,000円)】
◎農地・農業用施設1,571カ所14億3,970万6,000円…◇農地(畦畔崩落・土砂流入等):890カ所7億207万6,000円 ◇農業用施設(水路・ため池の損壊等):681カ所7億3,763万円
◎水産物・水産施設5カ所1,983万5,000円…水産物(養殖魚の流出):2カ所843万5,000円、漁港施設(流木・ゴミ等の流入):3カ所1,140万円
◎林地・林道施設439カ所26億9,817万2,000円…林地(崩落等):59カ所20億3,950万円、林道(路肩崩落等):199路線380カ所6億5,867万2,000円
提供:
秋田建設工業新聞社