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日刊建設タイムズ社
2024/08/05

【千葉】新湾岸の整備「必要」/概略ルートなど検討本格化/第1回新湾岸道路有識者委

 千葉国道事務所を代表事務局とする新湾岸道路有識者委員会の初会合が2日、東京都千代田区の九段第3合同庁舎15階関東地方整備局会議室Aで開催された。藤井和久・千葉国道事務所長は冒頭のあいさつで、成田国際空港の機能強化や県湾岸地域のポテンシャルについて説明した上で「国際競争力の強化や地域活性化に資するため、新湾岸道路の整備は『必要』」と強調。概略ルートと構造の検討に当たっては「地域の生活環境や東京湾岸部に残された貴重な干潟の三番瀬などに配慮しつつ、丁寧な合意形成を図ることが重要」との認識を示した。
 議事は、有識者委員会の設立、構想段階の進め方、湾岸地域の状況、課題と目標、情報発信と意見聴取。
 構想段階の進め方として、段階的な検討プロセス案を提示。計画検討の発議から対応方針の決定までの「計画検討手順」、千葉国道事務所と住民・関係者などの双方向コミュニケーションを実施する「コミュニケーションプロセス」、専門性を持った検討を行う「技術・専門的検討」を有機的に連携させ、検討を進めていく。
 このうち「計画検討手順」においては▽計画検討の発議とプロセスの明確化▽課題の共有と道路計画の必要性の確認▽複数案の設定と評価項目の設定▽複数案の比較評価(計画段階評価)▽概略計画案の選定▽対応方針の決定――を順次行い、概略計画を決定する。
 また、検討に際し、渋滞などの課題に対する目標を設定。目標は▽市内の交通混雑の緩和▽高速道路への交通転換による交通安全性の向上▽交通の円滑化による速達性・定時性の確保▽災害発生時のダブルネットワーク化▽産業・観光拠点・千葉港などへのアクセス強化▽骨格となる道路ネットワークの形成――など。
 配慮事項として「県三番瀬再生計画」に基づく豊かな自然環境と景観の保全を盛り込んだ。
 屋井鉄雄・東京工業大学特命教授・名誉教授が委員長に選出された。
 屋井委員長は、新湾岸道路について「地域ニーズが高く、広域的な影響の大きいインパクトのある道路整備となるため、早期段階からのコミュニケーションが重要」との見解を示し、「中立的かつ専門的な立場から議論を進めていきたい」と述べ、忌憚(きたん)の無い意見を求めた。k_times_comをフォローしましょう
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