UR都市機構西日本支社は、大阪府・市や大阪公立大学などとまちづくりを進める大阪城東部地区について、検討調査業務の一般競争入札を行い、URリンケージ(東京都江東区)が落札した。落札金額は950万円。予定価格は1088万円だった。地区全体の土地利用と基盤整備計画の検討を深めるとともに、2期以降のまちづくりについて検討する。
2022年12月に22年度版が示された「大阪城東部地区のまちづくりの方向性」の更新案を作成する。1期と1・5期開発を踏まえる他、地区全体の基盤施設の空間イメージや整備スキーム、整備スケジュールについて検討を深めた内容を反映する。
更新案には、2期以降の整備についても反映。UR森之宮団地や府立成人病センター跡地などがある多世代居住複合ゾーンのまちづくりを進めるため、新しい住環境の在り方やふさわしい導入機能などを検討する。スマートモビリティの実装に向け、地区に必要なスマートモビリティの整理や意識調査、医療・介護など他分野との連携方法などについても検討する。
〜A〜C地区でまちづくりの計画進む〜
大阪城東部地区は、大阪城公園の東側に位置する約53fの地区。府・市ではA〜C地区に分け、大阪公立大学やOsakaMetroなどがまちづくりを進めている。
大阪公立大学森之宮キャンパスの一部に位置するA地区(約4200平方b)の1・5期キャンパスでは、民間活力を導入した整備を計画しており、都市シンクタンク機能の充実や技術インキュベーション機能の充実を図る。25〜27年度にかけて都市計画手続きや設計、工事を行う。
Osaka Metroが整備を進めるB地区(約2万平方b)では、1万人以上の収容を想定したアリーナ・ホールなどを整備する計画。B地区の北西側には新駅の上部を活用した駅ビルを整備し、駅ビルの屋上には、空飛ぶクルマの離発着場も設ける予定だ。8月2日には、新駅整備に向けた都市計画変更案が承認された。
この他、新駅の東側に位置する元森之宮ごみ焼却工場跡地のC地区(約1万2200平方b)には、駅前空間を整備し、第二寝屋川に面する1・5期開発の北側では、水辺動線の整備手法を検討する他、中浜下水処理場の更新時に上部利用などの立体的な土地の高度利用を図る。
同地区南側では、府立成人病センター跡地などを活用した連鎖型都市再生などにより、多世代居住複合ゾーンの形成を進める。2期・3期開発で、多世代居住複合ゾーンの整備、同地区西側の拡張検討ゾーンの整備を行う計画だ。
提供:建通新聞社