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　大阪府都市整備部は、８月１日付でＩＣＴ活用工事実施方針を一部改訂し、対象工事にコンクリート堰堤工を追加した。国土交通省が２０２４年度に改定したＩＣＴ活用工事の実施要領に準拠した形となる。
　府では、�@３次元起工測量�A３次元設計データ作成�BＩＣＴ建設機械による施工�C３次元出来形管理などの施工管理�D３次元データの納品―の施工プロセスのうち、５点全てを発注者が指定する発注者指定（完全）型と、一部を指定する発注者指定（一部）型の他、契約後に受注者と協議し必要経費を計上する施工者希望型を発注方式に設けている。
　新しく追加したコンクリート堰堤工では、コンクリート堰堤本体工とコンクリート側壁工、水叩工が対象。発注方式は、施工者希望型とし、ＩＣＴコンクリート堰堤工の対象工種が含まれる発注者が設定した工種に適用する。ＩＣＴ活用工事として発注していなくても受注者の希望で事後設定することもできる。
　工事成績評定では、起工測量から電子納品までの全ての段階でＩＣＴを活用すると２点、一部の段階で活用すると１点の加点となる。
　この他、23年度に追加された小規模土工では、施工プロセスのうち「�C３次元出来形管理などの施工管理」が、法面工では「�BＩＣＴ建設機械による施工」が該当しないことから、実施方式から発注者指定（完全）型を適用外とし、地盤改良工では、対象工事にバーチカルドレーン工を追加した。
　府はＩＣＴの活用を図るため、20年度に初めて土工、舗装工、河川浚渫工を対象としたＩＣＴ活用工事実施方針などを策定した。
　22年度には、▽作業土工（床掘）▽付帯構造物設置工（コンクリートブロック工、緑化ブロック工、石積工、石張工、側溝工、管渠工、暗渠工、縁石工、基礎工、海岸コンクリートブロック工、コンクリート被覆工、護岸付属物工）▽法面工（植生工、吹付工、吹付法枠工、土工量１０００立方�b未満の法面整形工）▽地盤改良工（安定処理工、固結工）▽舗装工（切削オーバーレイ工、路面切削工）―を追加し、さらに23年度には小規模土工と構造物工を追加した。

〜23年度の活用実績は80件に〜

　府での23年度のＩＣＴ活用工事実績は80件。このうち、発注者指定型は63件で施工者希望型は17件だった。21年度は７件だったものの、22年度は68件となっており、着実に活用件数を伸ばしている。

提供：建通新聞社