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秋田建設工業新聞社
2024/08/05

【秋田】秋田市内6河川の流域水害対策計画/ニュージェックに検討業務を委託

 秋田地域振興局建設部は、旧雄物川流域の6河川(新城川、旧雄物川、草生津川、旭川、太平川、猿田川)を対象とした流域水害対策計画の検討業務をニュージェックに委託した。昨年7月の豪雨を踏まえ、総合的な浸水被害対策を推進する「特定都市河川」に6河川が指定されることを受け、流域で計画対象降雨が生じた場合の浸水被害対策を検討する。特定都市河川に指定されれば交付金の優先配分などが受けられ、整備の加速を図ることができる。

 市街化が進んだ地域の大規模な水害を抑制するため、国は平成15年に「特定都市河川浸水被害対策法(特定都市河川法)」を制定。市街化の進展により浸水被害の防止が困難な区域を「特定都市河川」に指定し、河川管理者や下水道管理者が一体となって浸水被害対策を行えるようにした。

 国はその後、ハード・ソフト一体の水害対策「流域治水」の本格的な実践に向け、特定都市河川を全国の河川に拡大。ハード整備の加速に加え、国、県、市町村、民間など関係者の協働による貯留・浸透機能の向上など等を推進している。

 特定都市河川に指定されれば、国の予算が優先的に配分されるほか、特定都市河川の補助事業枠が活用可能となるため、重点的に水害対策を実施することが可能となる。

 また、行政や民間が流域の宅地等以外の土地で1,000u以上の開発行為(流出雨水量を増加させる恐れのある行為)を行う際には県知事等(中核市の秋田市は市長)の許可が必要となり、許可を得るためには雨水貯留浸透施設などの整備などが義務づけられる。

 秋田市内ではこのほど、特定都市河川に関する住民説明会を終えており、県は11月上旬をめどに6河川を特定都市河川に指定する方針。各河川で行う具体的な水害対策については、同時期に設置予定の「流域水害対策協議会」で検討する。協議会は河川管理者、下水道管理者、学識経験者などで構成され、今後20年〜30年の計画として7年度中に流域水害対策計画を策定する予定。


提供:秋田建設工業新聞社