トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(神奈川)
2024/08/01

【神奈川】県 9月に盛土規制法施行条例を提案

 神奈川県は、9月の第3回神奈川県議会定例会に「宅地造成及び特定盛土等規制法施行条例」(仮称)を提出する。2025年5月に迫る宅地造成及び特定盛土等規制法(盛土規制法)の経過措置期間の終了に向けて、盛土規制法に基づいた規制の開始へ準備を進める。
 盛土規制法では、規制区域内で行われる一定規模以上の宅地の造成行為や、宅地の造成を伴わない盛土行為が都道府県知事などによる許可の対象となる。市街地や集落などのエリアを「宅地造成等工事規制区域」に、市街地からは離れているが地形などから盛土が人家に被害を及ぼし得るエリアを「特定盛土等規制区域」に指定する。
 県内では、横浜市・川崎市・相模原市の政令指定都市と中核市の横須賀市を除く29市町村で基礎調査を実施。この結果、松田町、山北町、清川村の一部を特定盛土等規制区域、それ以外の地域を宅地造成等工事規制区域の候補とした。
 特定盛土等規制区域の候補区域となった地域は道路網が整備されており、規制が緩ければ県内からの土砂の搬入が集中する恐れがある。また、松田町と山北町の現行の土砂条例では500平方b以上の盛土を規制していることから、規制対象の規模を引き下げて宅地造成等工事規制区域と同等の規制に強化することを決めた。
 盛土規制法施行条例(仮称)と内容が重複する県の条例については、土砂条例の土砂埋め立て行為の許可と土砂搬入禁止区域の指定に関する部分を削除し、土採取規制条例は適用除外を設ける方針だ。土砂搬出計画の届け出に関しては、引き続き土砂条例で対応することを考えている。
 今後は、9月の第3回神奈川県議会定例会に「宅地造成及び特定盛土等規制法施行条例」(仮称)を提出する他、11月には事務処理関係の条例を改正。25年5月までに規制区域の指定を告示し、盛土規制法施行条例(仮称)を施行する。

提供:建通新聞社