男鹿市企業局は、上水道施設(浄水場6カ所、配水池30カ所)の統廃合に向けた全体計画を策定する方針で内部検討を進めている。当初の計画では、北浦浄水場と北部浄水場を統廃合し新浄水場を整備する予定だったが、昨年7月の大雨による被害から、激甚災害に備えるため統合の全体的見直しが必要と判断したもの。整備については財政状況を踏まえ、実施時期や施設能力を検討する。
同市には、◇滝の頭水源(直接ろ過、9,900㎥/日、給水区域:船川港、船越、脇本、男鹿中、五里合)◇根木(膜ろ過、3,100㎥/日、給水区域:船越、脇本、船川港、男鹿中)◇北浦(急速ろ過、緩速ろ過、1,840㎥/日、給水区域:北浦、真山、安全寺)◇北部(緩速ろ過、1,232㎥/日、給水区域:戸賀、湯本、入道崎)◇加茂(急速ろ過、470㎥/日、給水区域:加茂、戸賀の一部)◇若美(上向式緩速ろ過、2,930㎥/日、給水区域:若美)―の6カ所の浄水場と男鹿、加茂第3など30カ所の配水池がある。現在の施設能力は19,472㎥/日(計画給水量16,130㎥/日)となっている。
昨年3月に策定した水道ビジョン(5〜14年度)では、老朽化している北浦・北部浄水場を廃止し、新北浦浄水場への統廃合を計画。新浄水場の具体的な規模は未定だが、水需要や財政状況を踏まえ、適切な規模で整備する予定。7年度に実施設計を委託し、8年度から2カ年で整備を行うとしている。
昨年7月の大雨で土砂崩れが発生し、茶臼配水池の送水管が破損したことを受け、激甚・頻発化する自然災害に備えるため、北浦・北部浄水場以外の浄水場や配水池についても統廃合を検討する。
提供/秋田建設工業新聞