建設業情報管理センター(CIIC)が公表している建設企業の経営事項審査(経審)結果のうち、@売上高A2カ年(または3カ年)平均完成工事高B評点YC八つの経営状況分析指標―による総合ランキングを5月31日時点のデータを基に独自に集計した(※)。主工種が土木一式の企業で、四つの項目でより上位にランクインしている企業の総合順位を見ると、前回(2023年11月末時点)は15位、前々回(23年5月末時点)は3位だった宮本組が今回初めてトップに立った。2位は共栄土木、3位が吉田組となった。
宮本組は経営状況分析指標ではトップ10入りを逃したものの、土木平均完工高と評点Yが1位、売上高では3位と3項目でトップ5に入った。
共栄土木は土木平均完工高が10位。その他の3項目はトップ10圏外だったものの、目立って低い項目がなく全体的に安定しており、総合で2位となった。吉田組は評点Yが2位、土木平均完工高が3位、売上高が8位となったが、経営状況分析指標ではトップ10入りを逃した。4項目全てトップ10に入った企業はいなかった。
売上高は総合24位の大栄環境が676億5800万円でトップ。2位は日清鋼業で412億6991万1000円、3位は宮本組で243億4306万7000円となった。土木平均完工高では、1位の宮本組(225億2946万7000円)に続き、寄神建設(132億9954万8000円)が2位、吉田組(98億2146万5000円)が3位となった。前回、前々回とほぼ同じ企業がトップ10入りした。
経営状況について、評点Yは唯一の1200点台となる宮本組が1230点で1位。2位は吉田組で1170点、3位は大栄環境で1150点だった。
経営状況分析指標(800点満点)は前回、前々回とトップ10に入っていた幸進建設が641点で初めて1位を獲得。2位は639点で平野組と藤原組、西正建設の3社が並んだ。5位は638点で雲山組と浜田建設、イノウエ道路管理、長尾工業、近江建設、イーダッシュの6社が並んだ。800点満点中400点以上で経営健全度が安定していると見ており、今回調査対象とした企業では、600点以上が73社、500点台は626社、400点台は635社、400点未満は623社だった。
※今回のデータは、兵庫県内に本社を置く主工種が「土木一式」の1957社を抽出。売上高、土木平均完成工事高、評点Yは経審結果にあるデータでランキング。八つの経営状況分析指標は経審結果にあるデータをそれぞれ100点満点で得点化して独自に算出した総合得点(800点満点)で順位を付けた。これら企業としての儲けや経営安定度を見る四つの項目でより上位にランキングされていることが総合的に優れた企業と判断した。経営状況分析指標は@純支払利息比率A負債回転期間B総資本売上総利益率C売上高経常利益率D自己資本対固定資産比率E自己資本比率F営業キャッシュフローG利益剰余金―の八つ。
取材協力・JME
※ランキング表は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社