県は29日、「2024年度優良建設工事等表彰式」を県教育会館新館501会議室で開催した。式典は、県土整備部長表彰の難工事表彰式と、知事表彰の優良建設工事・優秀技術者表彰式に分けて行った。優良建設工事・優秀技術者表彰式で穴澤幸男副知事は、熊谷俊人知事のあいさつを代読し、「大災害がいつ起きるか分からない中で、県民の生命・財産を守り、社会の機能を維持・向上させ、安全かつ活力ある県土をつくるため、建設業は無くてはならない社会資本の整備を支え、社会の安全・安心の確保を担う『地域の守り手』」との見解を示し、引き続きの協力を要請した。
優良建設工事表彰受賞者を代表し、あいさつに立った伊藤幸夫・遠藤建設代表取締役は「本日の受賞に甘えることなく、千葉県の建設業界一体となり、建設技術の向上を図り、地域社会に貢献できるよう努力を続けていく」と引き締めた。
また、優秀技術者表彰受賞者の代表として、遠藤建設の鈴木清史氏が「施工については『安全を全てに優先する』を信条に、公共工事を通じて創意工夫を重ね、社会に貢献したい」と述べた。
初の難工事表彰実施/受賞を機に技術向上
難工事表彰式では、四童子隆部長が「難工事表彰は、施工箇所が広域に点在していたり、関係機関と難しい協議を行わなければならない中であっても施工が良好で、他の模範になると認められた工事について功労をたたえ、良質な社会資本整備の推進と建設技術の向上を図るため、24年度から実施している」と説明し、受賞を機にさらに技術力の向上に努めるよう要請した。
篠田隼人・イズミ土木部工事課主任は、受賞者代表挨拶で「日々、技術力を高めるために精進することはもちろん、時代に合わせ、工事項目外に対しても入念に配慮し、担当部署の方々の指導の下、検討・協議を繰り返し、工事を行っていく」と見据え、一層の指導と鞭撻を求めた。
表彰は、良質な社会資本整備の推進と建設技術の向上を図るため、県が発注した請負金額500万円以上で、表彰年度の前年度に完成した建設工事の中から特に優良と認められるものをたたえる。1970年から知事表彰を行っている。
2024年度から、優良建設工事を担当した技術者のうち特に優秀な技術者を優秀技術者として表彰するとともに、県土整備部発注工事のうち社会条件やマネジメント特性の厳しい工事において施工が良好で他の模範とするに足るものを難工事表彰としてたたえる。
今回は、23年度に完成した工事の中から、優良建設工事86件(81社)と優秀技術者49人、難工事28件(28社)が選ばれた。
優良建設工事表彰では、畔蒜工務店、古谷建設、板橋建設、村樫建設工業、萩原土建、今井組、岡田土建、興和建設がそれぞれ2件の工事で栄誉。畔蒜工務店、古谷建設、板橋建設、村樫建設工業、今井組、岡田土建、興和建設の技術者は、優秀技術者に選定された。岡田土建は難工事表彰も受賞し、四冠。ほか、日進建設は、優良建設工事表彰と難工事表彰のダブル受賞を果たした。
県からは、難工事表彰式に四童子部長と菰田直典・災害・建設業担当部長、また優良建設工事・優秀技術者表彰式には穴澤副知事、四童子部長、菰田担当部長のほか、前田敏也・農林水産部長、三神彰・企業局長、宮沢忠孝・警察本部長が出席した。