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建設経済新聞社
2024/07/29

【京都】京町家賃貸モデル事業第3号案件 宿泊施設兼社宅に活用へ

 京都市は26日、「京町家賃貸モデル事業」の第3号案件の事業者として、IzutsuRealty梶i代表取締役山下善彦氏、京都市下京区)を選定したと発表した。
 市が京町家条例に基づき指定した京町家のうち、担い手が見つからなかったものを市が借上げ、これを公募で選定した民間事業者に転貸し、活用を図る事業。
 都市計画局が公募型プロポーザル方式で同社を選定した。
 対象の京町家は、京都市下京区上珠数屋町326のW造平屋建、94・86uの京町家(中古住宅)。間取りは和室5室、作業場1室。築年は不詳(明治9(1876)年には存在した記録あり(築147年以上))。現在は空き家。京町家条例第16条に基づく指定地区(本願寺界わい京町家保全継承地区)内の京町家(令和3年5月31日指定)。
 土地面積は127・93u(公簿)。用途地域は商業地域(建ぺい率80%、容積率600%)。
 JR・地下鉄烏丸線京都駅から徒歩約10分、地下鉄烏丸線五条駅駅から徒歩約10分。
 土地及び建物の一括貸付とし、借地借家法第38条に規定する定期建物賃貸借契約により貸し付ける。賃貸借期間は20年(定期借家契約)。
 当該京町家は、活用事業者に転貸し、宿泊施設兼社宅として活用される予定。 当該京町家と隣地に建つ元宿泊施設を一体的に利用する計画(当該京町家は別邸、隣地の元宿泊施設は本館)とし、当該京町家の一部を事業協力者(鰍mAZUNA)の社宅とすることで、若い世代の従業員が地域住民となり、地域の活気ある担い手として門前町
エリアを盛り立てる。また改修中は、今回の宿泊施設のテーマ『大工・木材」を題材とした改修工事の進捗状況をSNSで発信するとともに、次世代の京町家の大工職人の育成を兼ねた改修工事を行いながら、SNSでの発信や見学会等を企画。改修後は、周辺住民や入居者、宿泊客、関係者等の交流の場として完成披露イベントをはじめ、継続的に周辺住民や企業と連携したイベントを開催し、門前町エリア全体を盛り上げるとしている。
 担当は京都市都市計画局まち再生・創造推進室京町家保全継承担当。