彦根市はこのほど、「(仮称)図書館中部館整備工事」の基本設計書を公表した。
坂茂建築設計(東京都世田谷区)に委託していたもので、それによると設計コンセプトは、「交流ストリートを延長させ、アリーナと一体的に賑わいを創出」。彦根市民誰もが日常的に利用、愛着の持てる施設を目指し、外観は彦根ならではの建築とするため「彦根屏風」のような木製のルーバーで覆っている点が特徴。また内部は、木材を互い違いになるように切断してつなげるCLTのハニカムビームを採用することにより、大スパンを実現している。
(仮称)図書館中部館は、小泉町地先の「旧ひこね燦ぱれす」施設に大規模改修および増築を行い図書館化するもので敷地6343平方b内において、既存部(RC造一部S造)を活用、新たにW造一部S造を増築する。新しい施設は延2774平方bとなる。概算工事費は、6月時点で15億9830万円(税込)。
同市では8〜9月にも実施設計を入札もしくは随意契約いずれかの手法で委託する方針。25年度の実施設計完了後は積算・金額調整を進め、順調にいけば26年度当初予算に事業費措置し、現時点では大規模改修・増築工事を一括で施工者選定し、決定後初弾工事に着工、3ヵ年で建物および内外部の整備を進め、28年度に図書館中部館として供用開始したい考え。整備手法は決まっておらず分離発注の従来方式などから最適手法を検討中だが、デザインビルド方式は検討の結果、採用を見送っている。
提供:滋賀産業新聞