日本工業経済新聞社(群馬)
2024/07/25
【群馬】奥田工区で初弾工となる地盤改良および函渠工
県上信自動車道建設事務所は吾妻東バイパス2期工区について、東吾妻町奥田地内の道路整備に向けて、地盤改良工事および函渠工事を一括して近く条件付き一般競争入札で公告する。地盤改良工事は延長285mを中層混合処理工法で整備。函渠工事は2基を新設する計画となる。
地盤改良工事は、道路建設に向けた高盛土に際して支持層の強度を高めるために行うもの。施工箇所は粘土質や砂質の軟弱ローム層が確認されており、南北側が傾斜している。延長285mを対象に深さ10m程度で、中層混合処理工法により改良材を撹拌しながら掘り固める。
傾斜が浅い南側については、柱状の杭1・5m×1・5m、長さ2・9m〜4・9mを235本打設する。改良する体積は2800立方m。北側は傾斜が高くなっているため杭状φ1・8m、杭長2・9m〜9・9mを347本整備する。体積は6700立方mとなる。
改良材の種類はセメント系を予定しており、有機改良材量は合計で約3100tを想定。改良材の試験を行った後、工事に取り掛かる。設計はサンコーコンサルタント(東京都江東区)が手掛けた。
函渠工事は、道路整備の盛土などに対して町道をボックス化するために実施するもの。今回の発注では、奥田1号函渠と奥田2号函渠を整備する。函渠工の設計は大日本ダイヤコンサルタント(東京都千代田区)がまとめた。
奥田1号は町道6147号線を通す。高さ6・4m、幅5・8m、延長23m、内腔断面の高さ5・2m、幅4・6m、型枠面積851uの規模。鉄筋量39・6tとコンクリート量354立方mを使用して建設し、掘削土量は523立方mとなっている。
奥田2号は町道6146号線として整備する。高さ6・4m、幅5・8m、延長25・1m、内空断面の高さ5・2m、幅4・6m、型枠面積911uとなっており、鉄筋量38・2tとコンクリート量382立方mを使用する。掘削土量は540立方m。
なお、函渠の整備はこのほか、3号および4号の建設を予定している。
吾妻東バイパス2期工区は、箱島インターチェンジから植栗・中之条インターチェンジまでを結ぶ延長約6700m、幅員10・5mの新設道路。2014年度に事業へ着手しており、29年度の開通を目指している。