日本工業経済新聞社(群馬)
2024/07/24
【群馬】笠張地区区画整理工など3工事を近く発注へ
県中部農業事務所渋川農村整備センターは県営赤城西麓土地改良事業の一環として、渋川市赤城町長井小川田地内の笠張地区で区画整理工事2件と付帯工事1件を近く発注する。区画整理工事は5・6haを2分割し7月下旬に一般競争入札で公告する。付帯工事は排水路工などを早くて8月下旬に一般競争入札で公告する。事業費には2023年度補正予算を合わせて2億600万円を充てる。設計は全て藤和航測(前橋市)が担当した。
工事は渋川市赤城町長井小川田地内の笠張寺後原地区の約105haのうち、笠張地区25・1haを対象に整備を進めているもの。渋川市道大規模線と関越自動車道の間に位置する笠張地区は、主にコンニャクが栽培されているほか、ウドやネギなどの畑作が行われており、区画整理を行うことで生産性の向上などを図る。
区画整理工事は、笠張地区西端の5工事地区1・1haと、東端の6工事地区4・5haに分割して発注する。段差や石積みなどの障害物を撤去し表土を剥ぎ取り、基盤土を運土整形した後で表土を再び戻して整地する。ストックヤードは施工区域内に設置する。土工量は5万8000立方mとなる。工期はそれぞれ7カ月を予定している。
また、付帯工事として笠張地区東端の6工事地区内の排水路工、南西側の急峻な法面で行う保護工と、農道横断部分で行う管渠工を予定している。排水路工は延長164m、法面保護工は延長33m、管渠工は延長16mで行う。法面保護工は検討を進めている段階で、擁壁工に変更となる場合も見込まれている。工期については約6カ月としている。
なお、法面保護工を行う箇所の下流では、県渋川森林事務所の管轄で法切工が予定されている。そのため着工時期の調整が必要な状況としており、現時点では法切工が先行となる見込み。施工は南雲建設(渋川市)が受注している。
区画整理事業は19年度から着手、26年度の完成を目指し事業を進めている。23年度までに12・1haの整備が完了している。本年度の工事により進捗状況は74・5%となり、残りは7・4haの区画整理と24年度施工区域の道水路工などとなる。なお、25年度は24年度施工区域の道水路工を予定している。
県営赤城西麓土地改良事業は農業用水の安定的な確保や供給を図ることを目的とし、全体を21地区に分けて2400haの区画整理を進める。21年度に渋川市赤城町津久田地内の中原地区で区画整理55haが完了となり、これまでに12地区、計1851haの区画整理が終了している。