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建通新聞社(神奈川)
2024/07/17

【神奈川】県 厚木高区配水池など6カ所で蓄電所検討

 神奈川県企業庁は、蓄電所の導入可能性調査を実施するため、厚木高区配水池跡地など6カ所を選定した。候補地ごとに事業の採算性や運用方法を調査し、1〜2カ所に絞る。適地が見つかり、順調に設計や建設が進めば、早ければ2030年度にも蓄電所を導入することを見込んでいる。大規模蓄電所の建設が決まれば、全国の公営企業では初の事例となる。
 調査対象は、▽厚木高区配水池跡地(厚木市毛利台)▽伊勢原配水池跡地(伊勢原市下糟屋)▽大塚配水池跡地(綾瀬市大上)▽藤沢備蓄材倉庫跡地(藤沢市大庭)▽相模湖地区職員公舎跡地(相模原市緑区与瀬)▽南足柄事業区域外保有土地(南足柄市)―の6カ所。いずれも企業庁が保有する未利用地となっている。
 蓄電所を建設するためには、2000平方b以上のまとまった土地や、特別高圧送電線への接続などが必要となる。候補地には近隣に送電線があり、基準を満たす広さを有する土地が選ばれた。今後は現地の状況を確認し、送電線の引き込みが可能か、事業の採算性があるかを検討。蓄電方式や蓄電所を建設した際のイメージなども含めて、概略設計を実施する。
 現在は導入可能性調査の委託先を選定するため、入札手続きを行っている。調査の結果を庁内で検討し、適地が見つかれば、建設に向けて詳細設計などを委託する。
【蓄電所とは】
 リチウムイオン電池や鉛蓄電池など蓄電池を利用して電気をためる施設で、送電線に接続して電圧や周波数を変えずに受送電を行う。発電量が天候に左右されやすい太陽光発電などは、蓄電池と組み合わせることで電力の供給量の安定化を図ることができ、大規模な蓄電所の整備は再生可能エネルギー普及の鍵となる。

提供:建通新聞社