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秋田建設工業新聞社
2024/07/17

【秋田】秋田市卸売市場の花き棟新築/7年度の着工に向け設計のプロポーザルを開始

 秋田市市場管理室は、卸売市場再整備の1期工事として行う花き棟新築の基本設計・実施設計について公募型プロポーザルを開始した。9月5日にプレゼンテーションを実施して最優秀提案者を選定する。新花き棟は鉄骨造で延べ床面積2,600u程度、工事費は約6億5,700万円(税込)を想定。基本設計を12月13日、実施設計を7年3月21日までにまとめ、同年4月に建設工事を入札する。6月議会での契約承認後、7月〜8年9月の工期で建設する予定。

 既存の花き棟は市場敷地の東側にあり、冷蔵庫棟に隣接している。施設は平成4年に建設された鉄骨造2階建て、延べ床面積3,537u。

 新花き棟は市場敷地南側にある既存駐車場の一部に建設。延べ床面積は2,600u程度(庇下の積込場を含む)で、1階に卸売場や卸荷降場、仲卸売場、買荷保管所、仲卸事務所、冷蔵スペースなど、2階に卸事務所や倉庫などを配置する想定。

 今月上旬公表の基本計画に記載されている工事費は、卸売場が2億352万2,000円、卸荷降場が3,481万5,000円、仲卸売場が1億2,316万6,000円、買荷保管所が3,228万3,000円、卸事務所が1億1,073万9,000円、仲卸事務所が251万7,000円、庇が8,173万円、1・2階の共用部が6,866万9,000円。

 青果棟や水産棟とは開場の時間帯や管理温度帯が異なるため、別棟として建設する。工期短縮を図るため、設計と建設を分離する従来型発注方式で入札し、花き棟の建設中に青果棟や水産棟の事業者選定等を行う。

 17日に基本設計・実施設計の公募型プロポーザルについて手続きを開始。参加要件のうち業務実績では、平成26年度以降に発注された延べ床面積2,500u以上の公共施設(新築・改築)の元請実績を求める。技術提案書の提出期限は8月23日で、施設の配置構成や長寿命化仕様、工事費・維持管理費縮減、環境負荷低減対策、将来の設備増設・更新への配慮といった課題に対し提案が行われる。

 プレゼンテーションは9月5日で、審査委員の氏名などは最優秀提案者の選定後、審査結果と合わせて公表する。工事監理業務は基本設計・実施設計の受託者と別途、契約する予定。

 現在の卸売市場(外旭川字待合28)は青果棟、水産棟、花き棟などで構成。昭和50年の開設から49年が経過し施設や設備の老朽化が進んでいる。開放型の構造でコールドチェーン(低温物流体系)に対応していないなど、現代の流通形態や社会的ニーズへの対応も困難となっているため、現地建て替え方式で再整備する。総事業費は114億9,646万1,000円、このうち新設工事費が82億9,634万2,000円。

 事業では1期工事として花き棟、2期工事として管理棟、青果棟、外構、3期工事として水産棟、物流センター棟、守衛棟、外構を整備し、12年6月の全面供用開始を目指す。

 このうち2期・3期工事は設計施工一括発注方式(DB方式)で7年5月に事業者を公募し、11月に選定。8年1月から15カ月で基本設計・実施設計を行う。青果棟の建設は9年4月から13カ月、水産棟の建設は10年11月から13カ月の予定工期で実施。既存花き棟の解体工事は2期・3期工事で8年8月頃から行われる予定。

 なお、17日には2期・3期工事の事業者公募時に公表する要求水準書等の作成に向け、アドバイザリー業務の公募型プロポーザルも開始。事業者公募から契約に至るまでの手続きを円滑に進めるため、受託者は市に対し一連の支援を行う。

提供:秋田建設工業新聞社