建設新聞社
2024/07/17
【東北・山形】来年3月に構想中間まとめ/新博物館基本構想検討委が初会合
山形県は、第1回新博物館基本構想検討委員会を16日に県庁で開いた。山形県文化財保護協会会長・山形大学名誉教授の伊藤清郎氏を委員長に選出し、これまでの協議結果を振り返りつつ、今後の進め方について意見を交わした。
現博物館は、山形市霞城町1丁目地内の霞城公園内の一角約6000平方bに1969〜70年度に建設された。規模はRC造地下1階地上2階建て、延べ4230・28平方b(塔屋含む)。山形市が2033年の完成を目標に進める霞城公園整備計画の一環として、施設の移転撤去が求められている。
県では、博物館の移転整備について目指すべき姿や方向性などを協議する有識者懇談会や専門家懇談会を発足して協議を進めてきた。▽博物館の従来機能に加えて、ショップやカフェ、レストラン、講堂やホールなどを備えた魅力ある施設を目指す▽博物館の敷地内に留まらずエリア全体のグランドデザインを描く▽施設のマルチユース化や複数施設の集積によるコスト面・運営面における利便性の向上を図る―などの意見が出された。
本年度発足した基本構想検討委員会は、伊藤委員長をはじめ、立正大学の小川義和教授、JTB総合研究所の河野まゆ子執行役員らで委員を構成。基本構想基礎調査業務を請け負う乃村工藝社の担当者らも委員会に出席した。
今後の進め方については、7月から11月にかけて委員と個別の意見交換を実施して、11月ごろに第2回委員会を開催して理念およびコンセプト、立地条件などについて意見を交換する。来年2月に第3回委員会を開催し、基本構想のたたき台について協議した上で、3月に基本構想の中間取りまとめを行う方針だ。
提供:建設新聞社