本館建設工事は25年度着手 県は、諫早市貝津町で計画する農林技術開発センター・農業大学校施設整備事業に関して、基本設計書の概要を示した。それによると、敷地面積は2万8712・04平方b。新築建築物の延床面積は5798・49平方bで、建築面積は3778・42平方bとなる見込み。2025年度に工事に着手。27年度の供用開始を目指す。
設計は公募型プロポーザルで最優秀提案者となった建友社・百田特定建設関連業務委託共同企業体が担当。2024年度末までに実施設計と解体設計をまとめる予定だ。
基本設計書の概要によると、本館は延床面積5252・49平方b、建築面積3232・42平方bで、最高高さは12・60b。地上2階、RC造一部S造となる見込みだ。
その他(車庫・駐輪場など)の延床面積と建築面積は546・00平方b。最高高さは2・40bから5・50bで、地上1階S造またはRC造となる。
事業スケジュールを見ると、本館の建設工事は25年度後半から26年度末を予定。27年度の供用開始後、同年度末頃から外構と車庫の工事に入る。なお解体工事に関しては、現本館西側を25年度、現本館東側を27年度に行うこととしている。
長崎県の将来の農林業の姿を見据え、農林技術開発センターと農業大学校を「デジタル化、グローバル化に対応できる人と産業を育成する農林業の総合拠点」として、県が一体的に整備する。
メインの建物である本館は、北側のハウス等への日影の影響を考慮し、ハウスが日影となる時間と範囲を現在の建物によるものより短くかつ小さくする 位置に配置した2階建ての低層で中庭(吹抜) を有するロ型形状の建物となる。
平面計画では建物を分棟化。北棟中央に位置するエントランスホールを中心として各エリアを明確に区分し配置。わかりやすく利便性が高い、セキュリティ面でも安心安全な施設とする。
このうち「エントランスホールやコワーキングスペースを中心とした「協働エリア」では1階のエントランスホールまわりの壁面や外壁仕上、床材に県産材の活用を検討。天井材は県産木材を活用し高い天井高を確保し、開放的で居心地の良い空間とする。
また「農業大学校エリア」は、シンプルで明るい空間とする。吸音性や遮音性など音環境にも配慮した仕上材を選定。教室間の壁は移動間仕切りを用いて2 室を同時利用するなど、可変的な使い方を可能とする考えだ。