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日刊建設工業新聞
2024/07/11

【鳥取】米子市と鳥取大が覚書/湊山公園の用地提供で/着工は2029年目指す

 米子市は8日、鳥取大医学部付属病院(米子市西町)の再整備に伴い、湊山公園(同)の用地の一部を提供する覚書を同大と交わした。同大は着工目標について当初の見立てより1年早い2029年を目指すと説明し、市側は用地提供のスケジュールなどを今後の協議で決める考えを示した。
 覚書には、▼鳥取大の要請に基づき、公園用地の一部を提供▼用地提供は適正価格による売買を基本に行う▼再整備で不要となった土地が生じた場合、協議の上で市が買い受ける―など5項目の条文を盛り込み、同大の中島廣光学長と米子市の伊木隆司市長が署名。
 中島学長は「覚書により準備が確実に前進した。県民、地域の皆様から愛されるスマートホスピタルに生まれ変わるよう努力する」と述べ、伊木市長は「患者さんに対するホスピタリティをしっかりととれる環境整備に向けて一緒に取り組みたい」と力を込めた。
 また同日、鳥取県も含めた3者で病院を核とした新たな地域づくりを目指す連携協定も結んだ。締結式に出席した平井伸治知事は「医療人材の育成や派遣、救急などの災害医療といった地域の必要とする医療対策を新たな病院の中で応えうるものにしてほしい」と話した。
 鳥取大医学部付属病院は、病棟(1990年竣工)、外来・中央診療棟(96年竣工)などで構成。老朽化への対応で新病棟の建設を計画するも、現在の病院機能を維持しながらの建て替えには駐車場や新築時の工事用地が不足するとして、公園の一部使用を要望した。施設の一部が土砂災害警戒区域に指定されていることも相まって、敷地の確保に苦慮していた。

日刊建設工業新聞