香川県は、将来目指すべき道路の姿を示す「香川県幹線道路ネットワーク整備長期ビジョン(案)」をまとめた。渋滞や線形改良など現状の課題への対応といった観点から、今後調査を進めるべき箇所を初めて同ビジョン案に具体的に示した。高松市街地では、県道川東高松線(栗林トンネル)や県道牟礼中新線の4車線化などを検討する。今後、県民の意見を集めて必要な修正をし、秋をめどに計画として策定する。
高松市街地東部の国道11号の混雑対策として、高松環状道路の福岡町より東側の計画について、都市計画道路高松海岸線と高松環状道路を一体としてどのような整備をするのかを国や高松市と検討する。具体化には長い期間が必要になるため、県道牟礼中新線の4車線化や県道中徳三谷高松線の渋滞対策などを検討する。
市街地中心部〜西部では、国道11号などの渋滞対策として、国による高松環状道路(福岡町〜檀紙)の整備と合わせて、県道川東高松線(栗林トンネル)やレインボー通り北側の2車線区間の4車線化などを検討する。
南部地域である国道11号高松東バイパス以南は、県道三木国分寺線に主要渋滞箇所が集中していることから、県道三木国分寺線の渋滞対策の検討と、並行する太田上町志度線(六条工区)、国分寺太田上町線(成合・鹿角工区)の整備を進める。
同ビジョンは、県が目指す幹線道路ネットワークを示した上で、道路交通の課題を整理し、解決のために必要な整備箇所を示す。おおむね20年後を目標とする。整備目標として「地域間連携の強化」や「交通・物流拠点へのアクセス向上」、「高速道路インターチェンジからの利便性向上」、「平常時・災害時でのネットワークの強化」を据える。
43年度までに目指す主な整備効果として、県管理道の主要渋滞箇所20カ所のうち現在9カ所で対策済みだが、43年度時点では20カ所全てで対策済みとする。また、隣接市町間の幹線道路のうち4車線以上なのが現在約4割なのを約6割に増やす。
同ビジョンでは、県が整備、管理する道路だけでなく国や高速道路会社、市町が管理する道路も含めて目指すべき幹線道路ネットワークを示しているため、各道路管理者と連携しながら調査、検討、整備を進めていく。
提供:建通新聞社