愛媛県は、えひめこどもの城内にある体験型環境学習センター(えひめエコ・ハウス)をZEB化改修する。とべもり+(プラス)ゼロカーボン夢プロジェクトで中心的な役割を果たす同施設について、空調設備を高効率空調設備へ更新するとともに、照明設備のLED化なども行い、既設の太陽光発電設備と合わせ、ZEB化の達成とその認証取得を目指す。業務の委託先を公募型プロポーザル方式で選定するため、手続きに入った。8月上旬には委託先を決定する。
えひめエコ・ハウスは2003年4月にオープンした木造平屋約320平方bの施設。エコ活動支援室、親子エコライフ室、展示ホール、環境サロン、展望デッキなどを配する。施設照明の電力を賄う太陽光発電や太陽熱で暖めた外気を床暖房に利用できる太陽熱利用システムを導入している他、小型風力発電、屋上緑化、雨水利用などの設備も設け、環境学習にふさわしい施設となっている。
所在地は松山市西野町乙103ノ1。既設空調設備(冷暖房)の内訳は、氷蓄熱エアコン(室外機)1台、ビル用マルチ(室内機)2台、ガスヒートポンプ(室外機)1台、ガスヒートポンプ(室内機)2台、店舗・オフィス用2台となっている。業務の履行期限は25年3月14日まで。
県は22年度にとべもりエリア(とべ動物園、総合運動公園、えひめこどもの城)を脱炭素先行地域として「とべもりゼロカーボン夢プロジェクト計画」を策定した。28年度までのゼロカーボン達成を目指し、作成したモデルプランを基に多様な再生可能エネルギーの導入などを行い、脱炭素の先進的で象徴的な事例として広くPRすることにしている。
とべもり+(プラス)エリアは「とべもり」といわれる県立とべ動物園、県総合運動公園、えひめこどもの城の近接する3施設に、えひめ森林公園を加えた4施設全体を指すエリア。県は並行してこのエリアを対象にバイオマス発電設備などを導入するため、調査・設計業務にも着手する。7月には業務を委託する。所管は環境・ゼロカーボン推進課。
提供:建通新聞社