建設新聞社
2024/07/08
【東北・宮城】建設技術研究所に決定/仙台北部道路の富谷地区橋梁検討
NEXCO東日本東北支社は、東北自動車道と仙台北部道路の相互乗り入れに向けた調査検討を行う「仙台北部道路富谷地区橋梁検討業務」の委託先を建設技術研究所に決めた。
簡易公募型プロポーザル方式で特定した同社と6月20日に見積もり合わせを行い、3448万円で決定。プロポーザルには12社が申請。参加者は建設技術研究所、近代設計、千代田コンサルタント、八千代エンジニヤリングのほか、参加表明のみが8社(復建技術コンサルタント、綜合技術コンサルタント、日本エンジニアリング、富貴沢建設コンサルタンツ、東京コンサルタンツ、大日本ダイヤコンサルタント、日本構造橋梁研究所、長大)。
東北道と仙台北部道路は、宮城県富谷市穀田地内にある富谷JCTで接続しているが、仙台北部道路の起点側(東側)のみ相互乗り入れが可能で、富谷ICにつながる終点側(西側)は乗り入れできない構造となっている。
富谷JCTは、IC周辺に自動車や半導体をはじめとした産業集積が進む東北道と、仙台塩釜港や常磐自動車道・三陸自動車道を結ぶ物流上の重要なポイント。近隣でも今後、大型半導体工場が立地するほか、人口も増加傾向にあることから、富谷IC側の相互乗り入れ実現によるリダンダンシー確保と利便性向上が期待されている。
本業務は、東北道と仙台北部道路の相互乗り入れに必要なランプ橋の概略型式を検討し、必要な用地や近隣への影響を把握することが目的。業務場所は富谷市西成田地内。履行期限は2025年6月19日。
22年11月に開かれた宮城県都市計画審議会では、富谷JCT東側の仙台北部道路上にUターンランプを新設する計画が示された。富谷ICから仙台北部道路に乗車した車両が、このランプを通ることで東北道上下線への乗り入れが可能になる上、東北道から富谷JCTで仙台北部道路に乗り入れた車両も、ランプによって富谷ICで降車できるようになる。
当時の計画によると、Uターンランプは成田高架橋の橋脚部でループする形状を想定。ループ西側の織り込み長は上下線とも約600bで、擦付区間を挟み、ループ部分の橋長は約396bを見込む。ランプは1車線。仙台北部道路とランプ路面のクリアランスは約5b、ランプ下部と県道のクリアランスは約17bを確保するとしていた。
なお成田高架橋を含め、仙台北部道路の利府しらかし台IC〜富谷JCT間を4車線化拡幅する事業も進行中。NEXCO東日本東北支社は土工や橋梁下部工を施工するWTO対象の「仙台北部道路富谷工事」を公告中で、11月22日に開札予定。
提供:建設新聞社