県南部土木事務所は、栗東市にある林西交差点から六地蔵南交差点までの延長約1700bを対象に、バイパスの新設及び道路拡幅工事を実施する「県道栗東信楽線整備事業」について、同事務所は来年度から拡幅工事の一部に着手する考えだ。
工事規模は、現在進めている用地買収の進捗次第であることから現在のところ未確定。工事費は、来年度当初予算で確保していく方針。
計画によると、同線は国道1号へのアクセス道路で慢性的に交通渋滞が起きていることから、渋滞緩和及び周辺地域の安全確保の観点からバイパスの新設及び道路拡幅工事を計画。対象路線の平均幅員は約6b×片側1車線。これを、片側4b×2車線、歩道3・5bなどを含む、標準幅員約18bに拡幅する。バイパスも同等規模の整備を行っていく見通しだ。
設計は石居設計(彦根市)が担当している。
関連して、県は将来20年間の道路整備の基本方針となる「道路整備マスタープラン」を指針として、県内の各種整備を推進している。これは、県内の道路ネットワーク(高速道路から主要な市町道までを含む)のあり方を念頭に県管理道路の整備方針を示すもので、各種工事の発注を推進していくことに加え、道路整備の視点から拠点連携型都市構造の実現に向け、各種施策を展開していくもの。
目指すべき将来像として「県内外の拠点間ネットワークの強化と安全で快適に移動や滞在ができる道路空間の創出」を掲げ、既存施設の機能強化等により人流や物流の効率化を図る道路網の形成や、安全・安心な移動を実現する道路空間や活力と賑わいの創出を目指していく。
具体的には、交通結節点(SIC等)の整備を進め主要施設間のネットワーク機能の強化を図ることや、道の駅の防災機能の充実、道路緑化による良好な沿道環境の構築やICTを活用した効率的で利便性の高い交通の確保―等を行っていく方針。
また、橋梁・舗装・トンネルやその他の道路施設は高度経済成長期に集中的に整備された背景から、老朽化対策として過年度に策定した長寿命化修繕計画に基づきアセットマネジメントによる既存施設の計画的修繕も進めていく。
提供:滋賀産業新聞