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秋田建設工業新聞社
2024/07/02

【秋田】岩館漁港分港の静穏域造成/ケーソンヤード設計、深浅測量を18日に開札

 山本地域振興局農村整備課は、5年度から事業着手している岩館漁港分港(八峰町八森字岩館)の静穏域造成(消波堤新設)に関し、ケーソン仮置きヤードの設計、深浅測量をそれぞれ18日に開札する。製作したケーソンを海中に仮置きするため、深浅測量をもとに置き場を判断する。消波堤調査設計は昨年度、センク21に委託しており、様々な気象条件を想定して詳細を詰めている。まとまり次第、ケーソンと消波ブロックの製作・据付を年度内に公告する予定。

 事業は、岩館漁港分港に7haの静穏域を新たに造成するため、既存防波堤の南側に延長200m規模で消波堤を新設するもの。消波堤の東側では岩盤浚渫(0.8ha)も行い、水深を確保して天候に左右されない養殖場を整備する。総事業費は43億9,860万円で、事業期間は14年度までの10年間を予定している。

 今年度から着工する計画で、ケーソンの製作・据付、消波ブロックの製作・据付を年度内に発注。製作したケーソンは海中で保管するため、深浅測量を12月13日までにまとめる。

 同漁港では静穏域を造成し、しけの影響を受けにくくすることで、サーモンを中心とした養殖事業の拡大を見込んでいる。対馬暖流2支流が合流する好漁場だが、近年は気候変動に伴う荒天日の増加により出漁ができず、漁業収入が不安定となる中、生産が安定している養殖事業は漁業収入の安定化・向上に繋がるとして、地元漁協が静穏域の造成を要望。5年度に事業化された。

 包括的な連携のもと、サーモン養殖事業に取り組むとして秋田県漁業協同組合、日本サーモンファーム、八峰町と県の4者は4年12月に協定を締結。このうち日本サーモンファームでは、八峰町にサーモン養殖中間育成施設の建設を進めている。

提供:秋田建設工業新聞社