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日刊岩手建設工業新聞社
2024/07/01

【岩手】岩手県北上川上流流域下水道事務所 持続可能な事業の実現へ 経営戦略の策定を公告

 県北上川上流流域下水道事務所は6月28日付で、簡易総合評価落札方式(簡易2型)で実施する岩手県流域下水道事業経営戦略策定業務委託を公告した。入札参加申請書の提出期限は12日正午。入札は24日午後5時までを予定している。

 業務では、流域下水道事業における中長期的な経営目標を設定するとともに、経営健全化や投資合理化を図り、持続可能な事業の実現を図るための経営戦略を策定する。履行期間は25年3月17日までの予定となっている。
 県では、県流域下水道事業経営戦略(16年度〜25年度)を策定済み。策定後の地方公営企業法の適用やいわて県民計画アクションプランの策定などを踏まえ、現経営戦略の見直しを行う。将来人口の減少による影響や下水道施設の老朽化に伴う改築更新費用の増加など、今後見込まれる事業環境の変化に対応した新たな経営戦略を策定する。

 業務対象は、北上川上流流域下水道(都南処理区、花北処理区、胆江処理区)、磐井川流域下水道(一関処理区)。計画期間は25〜34年度までの10年間としている。
 今回の業務内容は、資料の収集・整理をはじめ、現状分析や将来予測、課題抽出、基本方針などの検討、投資・財政計画の検討―など。
 うち将来予測では、将来人口や流域関連市町の流入水量の予測などを実施する。事業計画やストックマネジメント計画に基づく投資計画なども整理し、中長期(30〜50年程度)の事業環境を把握する。

 基本方針などに関しては、本県の下水道経営の現状と将来見通しを踏まえて、課題解決に向けた中長期的な経営の在り方などの経営方針等を検討。
 投資・財政計画においては、事業計画区域内の管渠、処理場、中継ポンプ場施設の老朽化に伴う更新事業費について、計画期間内の試算を行う。投資時期に偏在が生じた場合には、平準化を行う。
 投資計画の作成に当たっては、投資の合理化の可能性を検討する。具体的には、施設・設備の統廃合(ダウンサイジング)や性能の合理化(スペックダウン)の検討、過剰投資・重複投資の精査、民間資金・ノウハウの活用などを検討する。

 入札参加資格としては、24・25年度建設関連業務競争入札参加資格者名簿の土木関係建設コンサルタントに登録され、資格申請において下水道業務を申請業務としている者―などを設定している。

提供:日刊岩手建設工業新聞