大阪府は6月27日、都市基盤施設維持管理技術審議会第2回道路・橋梁等部会を開き、次期長寿命化計画策定に向けた各分野の具体的な取り組み内容について議論した。橋梁分野では、健全性の区分を現在の4段階から5段階にし、目標管理水準を見直す他、舗装分野では定期点検の頻度を見直す。8月上旬の第2回審議会で中間取りまとめを示し、11月下旬に最終取りまとめ、2025年1月中旬の審議会で答申する。
部会では、▽道路・橋梁など▽モノレール▽公園遊具▽街路樹―の各施設について、取り組み方針に基づいた具体的な取り組み内容案について議論した。
橋梁分野では、現在の目標管理水準が健全性T(健全度70点以上)「対策の必要がない状態」であり、高水準であることから目標管理水準の見直しを検討。現在の健全性U「予防保全段階」(50〜69点)をUb(60〜69点)とUa(50〜59点)に細分化し、目標管理水準を70点から60点に見直す。
舗装分野では、現在3年に1回としている重要路線の定期点検頻度を、国土交通省の点検要領で定められている5年に1回に見直す。重点化(優先度)指標では、社会的影響度の大きさから損傷の進行の速さに判断基準を変更。これに伴い、府管理道路をこれまでの分類B(大型車交通量が多い道路)、分類C(大型交通量が少ない道路)から▽分類B(損傷の進行が早い道路)▽分類C1(損傷の進行が緩やかなおおむね市街地に該当する道路)▽分類C2(損傷の進行が緩やかなおおむね山間部に該当する道路)―に細分化する。
モノレール施設では、管理水準を2ケース設定し、最適な管理水準を検討する。予防保全T型では、損傷が軽微なうちに対策を実施し、常に運転保安や旅客、公衆の安全に影響がないレベルを維持。予防保全U型では、損傷による性能低下を及ぼす前に対策を行い、異常時の外力の作用時に脅かすことのないレベルを保持する。
公園施設では、遊具の更新フローを改訂。機能低下や機能不足の他、日常維持管理の妥当性や社会的ニーズの視点を踏まえ、維持管理や撤去、更新のタイミングなどを検討するとした。この他、各分野で新技術の活用について検討された。
部会では、橋梁分野での健全度の設定点数の妥当性の他、新技術の導入方法について意見があった。
提供:建通新聞社