松山市は、公募型プロポーザル方式による選定手続きを進めていた「車両基地跡地広域交流拠点施設基本計画策定業務」の委託先を日本経済研究所(東京都千代田区)を代表者とする日本経済研究所・シアターワークショップ共同企業体に決めた。契約手続きを経て2025年3月31日までの履行期限で作業を進める。参考見積額は税込み2800万円(提案限度額は3300万円)だった。
業務では、JR四国から取得予定の車両基地跡地を活用して広域交流拠点施設を整備するため、基本計画の策定と民間活力を活用した官民連携による整備手法を検討(民間活力導入可能性を調査)する。対象地の面積は約9250平方b。用途は商業地域で、建ぺい率80%、容積率500%。
基本計画の策定について市は当初、2000席程度の劇場型ホールと800席程度の多目的ホールや子ども関連施設の確保などを想定していた。そうした中、愛媛経済同友会などから5000人規模のアリーナや中・小規模のホール整備を求めえる声もあり、これらを可能な限り反映した計画づくりを進めることにしている。
またユニバーサルデザインなどの各種条件、将来の社会情勢の変化などを見据えた可変性や転用性、駅周辺デザインコンセプトに基づく景観形成に配慮した施設計画も検討する。この他、管理・運営計画の検討、概算事業費の算定などを求めることしている。有識者会議を5回程度開く予定で、その開催支援やパブリックコメント、ワークショップ実施支援も求める。
一方、民間活力導入可能性調査では、導入範囲や事業スキームの検討の他、市場調査、VFM(バリュー・フォー・マネー)の算定、事業スケジュール案などの作成、事業発注に向けた公募条件の整理などを求めていく。
提供:建通新聞社