NEXCO西日本は6月26日、第19回定時株主総会・取締役会で選任した芝村善治代表取締役社長の就任会見を開いた。芝村社長は「新名神高速道路の建設を安全かつ着実に進め、無事に開通させることが当面の最も大きな目標だ」と力を込めた。
対策工の追加などにより、2024年度の事業完成(暫定4車線)は困難とする見通しを示している大津ジャンクション〜城陽間の工事の進捗状況について、「多くの工事が最盛期を迎えている」とした上で、「完成を見据え、今がまさに正念場だ。過去に発生した事故を教訓とし、安全対策を一層強化して事業に取り組む」と述べた。
さらに、建設中の新名神高速道路のインターチェンジ(IC)周辺で、新たな商業施設などの開発が計画されていることに関して、「地域の人々からは早期の開通を強く要請されている。自治体などと緊密に連携し、情報交換を行う」とした。
開通時期については明言しなかったが、宇治田原IC部の用地の引き渡しが遅れたことなどから、本年度中の開通を断念したことを説明。「これから工事が軌道に乗ると先の工程が読めてくる。現在、工程を精査しており、できるだけ早く開通時期を発表したい」と話した。
また、建設業の2024年問題について、「受発注者が一体となり、建設業の働き方改革と工事の円滑化の取り組みを進める」と意気込みを述べた。行動指針として「工事管理スリム化ガイド(4―you)」を活用し、適正な工期の設定、書類の簡素化、施工管理の効率化・省力化などを推進する。
今回の役員などの選任では、新たに村尾和俊氏が取締役会長、後藤貞二氏が代表取締役専務執行役員経営企画本部長、梶原輝昭氏が取締役常務執行役員広報CS推進本部長、小倉由紀氏が取締役、後藤由成氏が執行役員四国支社長、南泰夫氏が執行役員財務部長に就任した。
※写真は建通新聞電子版に掲載中
提供:建通新聞社