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建設新聞社
2024/06/27

【東北・山形】整備費は42〜57億円/屋内スケート基礎調査の概要示す

 山形県は、26日に第1回山形県屋内スケート施設整備検討会議(会長・山田浩久山形大学教授)を開催し、昨年度に実施した屋内スケート施設基礎調査の概要を示した。同調査業務はクロススポーツマーケティングが担当。
 山形県内の屋内スケート場の設置状況は、2017年に山形市のヒルズサンピア山形屋内スケート場が閉鎖したため、北海道・東北で唯一、フィギュアスケートやアイスホッケーの公式大会が開催できる規格(60b×30b)を満たしている施設を有していない。
 県は、関係競技団体から施設の設置要望を受けていることに加え、冬季における県民の健康増進や子どもたちの運動の場を創出するため、22年度に屋内スケート施設の在り方を協議する委員会を設置。計5回の審議を重ねて、整備に向けた課題や留意事項などについて話し合った。昨年度は立地場所や官民連携の手法などより具体的な整備検討を進めるために、基礎データの収集する屋内スケート施設基礎調査に着手し、26日の検討会議で調査報告書を示した。
 調査報告書は、タイプの異なる各スケート施設のデータや県内外のスケート関係者へのヒアリング調査を実施して作成。本体工事費や設計監理費、設備購入費などを含む施設整備費については、固定観客席数500席の場合は、通年運用型と季節運用型ともに約42億円を試算。観客席数を1000席増設した場合は約6億9000万円、サブリンクを併設した場合で約7億6000万円増加し、最大で約57億円程度を見込んでいる。
 立地条件については、複数パターンを比較検討した結果、村山地域都市部に整備する場合が、利用者および利用収入が多く見込まれ設置者負担が最小となった。立地選定に当たっては周辺環境、民間の関心度なども踏まえて慎重に検討することが重要であることを強調している。
 今後、県では調査結果を踏まえ、屋外スケート場の整備を検討している山形市と連携の可能性などを探りつつ、立地場所や施設機能の検討を深めていく方針だ。

 提供:建設新聞社