建設新聞社
2024/06/27
【東北・山形】山形市が七日町再開発の基本構想策定プロポ
山形市まちづくり政策部は、旧大沼を含む七日町エリア一帯の再開発に伴う基本構想策定業務委託の公募型プロポーザルの手続きを開始した。参加表明は7月5日までで、企画提案書の提出は同22日まで。プレゼンテーション審査を8月20日に実施し、同月下旬にプロポーザル結果を通知する。提案上限額は3019万7000円(税込み)。
参加資格は、市の競争入札参加資格者名簿に登載されていることなど。参加資格に過去の実績は含まれないが、基礎評価項目で過去10年以内の同種業務の実績を1件1点、5件以上を5点加点する。
山形市七日町1丁目地内に設けられていた百貨店・大沼本店は、2020年1月に自己破産し、建物は競売により市の外郭団体である山形市都市振興公社が取得した。しかし、電気や空調設備の老朽化が著しく修繕費用が高額となる見込みから、解体する方針を固めている。
市は、旧大沼本店をはじめ市立病院済生館、az七日町ビル、横田ビルなど計7施設に市道を含めた一帯の七日町1丁目エリアを中心市街地活性化の核となる区域に位置付け、にぎわい創出拠点施設の整備を含む公民連携による再開発を計画している。ただし、改築を計画している済生館の建設事業については、旧大沼側の街区における事業化と区別して検討を進めていく方針だ。
昨年度に策定した整備基本方針では▽にぎわいを産む商業施設やビジネス環境の充実、多世代が学び過ごせる機能など「住みやすいまち」▽医療・福祉・健康機能などの充実を図る「健やかに暮らせるまち」▽まちの回遊性を生む魅力ある空間の整備や人が集い滞在する拠点としての機能強化を図る「居心地のよいまち」―の3つのまちづくり方針を掲げている。基本方針の策定支援業務はアール・アイ・エーが担当した。
今回の委託は、市が策定する施設コンセプトや概略計画などを含む基本構想の策定を支援する。具体的には、商業や宿泊、オフィスなど各業界の市場動向調査、七日町周辺エリアで提供すべき機能の検討支援、キーテナントとなり得る事業者の調査など事業参画可能性等調査を実施する。履行期限は25年3月31日まで。
今後は、本年度を含め3〜4年程度で基本構想および基本計画の策定、都市計画の決定手続きを進める見込み。その後、再開発組合などを設立し、権利変換計画の認可を経て、解体と施設本体工事に進む予定。
提供:建設新聞社