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　米子市は、日野川に架かる国登録有形文化財・日野橋のＰＣＢ（ポリ塩化ビフェニル）除去工事に伴う今後の対応について、巨額の工事費を想定した国への予算要求や、必要時には除去期限に関する交渉を行う構えを示した。
　21日の市議会定例会で、ＰＣＢ除去工事までの経緯と今後の方針を尋ねた松田真哉議員に対し、伊達要至都市整備部長が答弁。
　市が管理する６４９橋は、市の長寿命化修繕計画で年間の維持補修費を２億２０００万円としているのに対し、２０２５年度から取り掛かる日野橋のＰＣＢ除去には「概概算」で12〜20億円が見込まれるといい、「日野橋以外の橋の修繕計画に遅れが出ないよう、国土交通省に例年の予算配分とは別に財源確保の要望をしていく」と説明した。
　また、ＰＣＢ廃棄物処理に伴う環境省の特別措置法により、26年度末までの処分期限は絶対的であるとし、「（期限内の撤去が）間に合わなければ環境省と協議し、適切な対応をしたい」と回答。伊木隆司市長も有識者による存廃を含めた在り方検討が進められている最中であると前置きをしたうえで、「結論が出たタイミングによっては、交渉をしなければならない」と述べつつ、現時点では期限遵守に向けて努力する姿勢を示した。

日刊建設工業新聞