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建設新聞社
2024/06/21

【東北】全国初 福島・宮城の12団体で衛星活用水道漏水調査

 宮城・福島両県の12団体で構成する共同発注協議会事務局は「令和6年度衛星を活用した水道管路の漏水調査業務」の公募型プロポーザル手続きを開始した。窓口は宮城県大郷町上下水道課上水道建設係が担当する。
 質問受付は6月27日まで、参加表明書の提出は7月8日まで受け付け、その後に企画提案書の提出を同16日まで受け付ける。1次審査は同18日に実施し、同結果通知とプレゼンテーション審査の案内は同19日に行う。プレゼンテーション審査は同23日に実施し、選考結果の通知は24日を予定している。
 参加資格は2019年4月1日以降に本業務と同種または類似の地方公共団体受託業務の履行実績を1件以上有し、業務の円滑な履行ができる実施体制があることなど。提案上限額は5700万円。
 協議会は、宮城県11市町(気仙沼市、白石市、角田市、登米市、栗原市、富谷市、村田町、柴田町、丸森町、大郷町、涌谷町)と福島県の相馬地方広域水道企業団(相馬市、新地町、南相馬市の一部)で構成。県域を越えた複数の自治体(水道事業体)が人工衛星での漏水調査業務を共同で発注するのは全国初の試みとなる。
 今年3月には発注に関しメンバーが基本合意を締結した。人工衛星による調査を行った後、フォローアップや各自治体での修繕などを進めるため、合意の有効期限を3年間に設定。事務局は宮城県が務める。
 人工衛星での漏水調査は、地上に電磁波を当て、反射した電磁波から水の流れや水量などを分析。水漏れ箇所を狭い範囲に絞り込めるため、調査時間短縮や人件費削減につながる。これまで大分県や愛知県豊田市、三重県伊賀市などで実績がある。
 今回は対象施設計6179`bについて、Lバンド帯のレーダーを搭載した人工衛星(原則JAXA所有のだいち2号)が撮影した衛星画像を解析調査し、漏水可能性箇所を一定の範囲で特定し図化する。さらに各委託者所有の管路GISデータと照らし合わせ、老朽度の高い管路として図化する。
 履行期間は25年2月28日まで。

 提供:建設新聞社