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秋田建設工業新聞社
2024/06/21

【秋田】秋田市卸売市場再整備/第2・3期工事はDBで来年5月に事業者公募

 秋田市市場管理室は21日の市議会教育産業委員会に、卸売市場再整備の基本計画案を示した。青果棟を建設する第2期、水産棟を建設する第3期の事業方式としてDB(デザイン・ビルド)を選定し、事業者を7年5月に公募する。同年12月の議会承認を経て8年1月から基本設計・実施設計に着手。青果棟の建設は9年4月から13カ月、水産棟の建設は10年11月から13カ月の予定工期で行う。1期も含めた総事業費は114億9,646万1,000円。

 交付金や市債で大部分の整備費が調達可能なため、事業方式の選定ではBTOやBOTのメリットが少ないと判断。リースは交付金対象外のため選定しなかった。市場の維持管理は特殊で、Operateを含むDBOは事業者公募の参加者確保が困難になる恐れがある一方、DBでは事業者公募段階から指定管理者に意見を聴き反映することで、一定程度のコスト縮減が期待できるなどの理由から、DB方式を選定した。

 今年度は先行して発注する花き棟の基本・実施設計・工事監理の業者を7月頃に選定。民間施設の移転物件調査も行う。7年度は4月に花き棟建設工事を入札して6月議会で契約承認、15カ月で建設する。

 第2期・第3期では、DB方式で7年5月に事業者を公募し、11月に選定。8年1月から15カ月で基本設計・実施設計を行う。工事では8年11月中旬から4カ月半で旧花き棟の解体(花き棟、青果荷受保管所、バナナ棟1棟、青果ごみ集積所)を実施。9年4月から13カ月で青果棟の建設工事(青果棟、管理棟、外構、10年6月供用)、10年6月中旬から4カ月半で旧青果棟の解体工事(青果棟、青果共同加工センター、倉庫棟A・B、バナナ棟1棟)を行う。

 第3期工事の水産棟建設(水産棟、物流センター棟、守衛棟、外構)は10年11月から13カ月で実施し、12年1月に供用を開始。旧水産棟の解体工事(管理棟、水産棟、冷蔵庫棟、水産加工所、水産、青果運輸棟、水産ごみ集積所、守衛棟、宿泊棟、受水槽、浄化槽)を12年1月から4カ月半で実施する。同じ時期に構内通路や駐車場などを整備し、12年6月の全面供用開始を目指す。

 総事業費は114億9,646万1,000円で、新設工事が82億9,634万2,000円(基本設計・実施設計1億7,809万円、青果25億3,006万8,000万円、水産物23億1,815万5,000円、花き6億5,744万1,000円、関連3億3,221万8,000円、物流センター2億1,087万円、管理棟7億2,483万8,000円、共用12億9,307万2,000円、工事監理5,159万円)。解体工事が25億5,011万9,000円(実施設計6,479万円、建物解体撤去工事24億6,541万9,000円、工事監理1,991万円)、移転調査や建物調査、モニタリング、移転補償、土地購入などが6億6,000万円。

 21日の市議会教育産業委員会には、秋田市建設業協会(長谷川尚造会長)らが陳情を提出。◇第1期工事を単独発注とし設計、建設、解体を地元企業による従来方式の3工種分離で発注 ◇第2・第3期工事の分離発注と、地元企業のみのコンソーシアムを対象とした設計施工一括発注 ◇既存解体工事の建設工事からの分離―などを求めた。
 市はこれに対する措置として、1期工事を単独分離発注、花き棟解体は第2期と一体で発注するとしたほか、第2・第3期については設計施工一括で参加要件を今後検討、解体工事の分離については設計施工一括に含むことを想定しているとの措置を示した。委員会では陳情のいずれの項目も賛成多数で「採択」となった。

提供:秋田建設工業新聞社