守山市が設置している守山駅東口再整備基本計画策定委員会(会長=塩見康博・立命館大学教授)の第4回会議がこのほど開かれ、コンセプト「人が集まりつながる 憩いとにぎわいのあるまち」およびビジョン(まちづくりの方向性)に向け導入する都市機能について検討。参加した委員から意見を聴いた。
東口の再整備の検討では、市民等からの意見聴取の結果を踏まえ、現状把握と課題整理を行い、目指すまちの将来像(コンセプトおよびビジョン)を設定。民間企業の動向を把握し、実現可能性が高い計画の立案、導入すべき機能(@複合商業機能、Aワークプレイス機能、B広場(憩い・交流)機能、C交通結節機能、D東西アクセス機能)の検討を行い、そのゾーニングおよび、歩行者・自転車・自動車のアクセス動線の検討を実施する。
今回(第4回)の策定委員会では、5つの導入機能のうち、B広場(憩い・交流)機能、C交通結節機能、D東西アクセス機能―について整理した。
B広場(憩い・交流)機能では▽ベンチやテーブル等を設置▽地場産材(地域産木材等)の利用や樹木の植栽による緑の活用▽オープンカフェの設置や企業の公開空地との連携―など。
C交通結節機能では▽ロータリー(想定面積約2400〜2800平方b)=利便性向上に向けた交通施設の再配置▽駐車場(必要台数約220台)=駅に近接した駐車場の整備や、駐車場内にキス・アンド・ライド用の乗降場を設置/民間活力の活用などによる効率的な整備▽駐輪場(必要台数約720台)=デジタルテクノロジーの活用等による運営・管理の効率化/自転車利用者・サイクリストのサポート機能の導入▽周辺道路(4車線道路、一方通行道路)=広場空間、ロータリー機能の一部、駐車場・駐輪場、歩行空間としての活用を検討―など。
D東西アクセス機能のうち、歩行者・自転車動線については、東西移動の強化として▽駅構内自由通路の拡張(概算工事費約20〜25億円)=改札口や駅務室、券売機などがある反対側を拡張/内装(床・壁・天井)の美化、店舗設置などを行う→自由通路拡幅(2b)と店舗設置(8b)とあわせて約10b拡張する案とする/幅員は約6bとする▽新たな通路の整備(概算工事費約15〜20億円)=概ね地下道の上空に配置し、西側は現在の自由通路に接続させて、東西の回遊性を創出する/西側で1階(グランドレベル)に降りるために、既設階段を利用する案とする/幅員は約4bとする▽地下道の改修(概算工事費約2〜3億円)=地下道の損傷箇所(ひび割れ、タイル舗装の欠損・うき等)を修繕する他、内装(床・壁・天井)の美化、照明設備の改修、案内誘導サインの改修等が考えられる―。東口エリア内のアクセス強化として▽鉄道に沿ったペデストリアンデッキの整備(概算工事費約15〜20億円)=屋根付き/幅員約4b(村田製作所の守山イノベーションセンターに関連した人流の増加が予測される駅から北東方向に向けた整備が有効だと考える)―。
委員からは「駐車場や駐輪場、4車線道路について、市の玄関エリアになるため、デザイン等に関しても、基本計画の中で検討すべきではないか」などの意見が出た。
次回(第5回)委員会は8月頃に開催予定。東口再整備の検討(ゾーニングおよびアクセス動線)、整備計画図およびイメージパースについて協議する。その後は▽第6回(11月頃)=実現に向けた整備手法・概算整備費・スケジュールについて/守山駅東口再整備基本計画素案の確認/パブリックコメントの実施▽第7回(来年2月頃)=パブリックコメントの結果報告/守山駅東口再整備基本計画の最終確認―のスケジュールを予定している。
提供:滋賀産業新聞