建通新聞社(中部)
2024/06/20
【三重】県 人材確保対策方針策定へ会議開催
三重県人材確保対策推進会議は6月17日、1回目の会議を開いた。人材確保対策推進方針(仮称)の策定に向けて、方向性案やスケジュール案、各部局の取り組みなどについて話し合った=写真。一見勝之知事は人手不足を深刻な課題とし、産学官の連携、関係団体からの聞き取りを指示した。
県内企業の抱える課題として、人材不足の割合が約5割以上で、特に建設業や運輸業・郵便業が7割以上と厳しい状況にあることが挙げられる。女性の非正規雇用の割合も全国2位と高水準で、所定外労働時間の実績も過去10年間で全国平均を上回り、2〜3位で推移している。
課題解決に向け、方針に盛り込む六つの柱には@ジェンダーギャップの解消と働きやすい職場環境づくりA労働条件と生産性の向上B県内企業と若者のマッチング促進C地域が求める人材の育成と県内定着促進D移住・経験者採用の促進と多様な人材の就労支援E外国人労働者の受け入れ体制の整備と多文化共生の推進―を掲げる。この中で、2024年問題への対応や県内企業などの魅力の効果的な発信、外国人と県内企業とのマッチングの機会の拡充などについて検討する。
方針をまとめるため、県の人材確保対策推進本部、人口減少対策・人材確保に向けた産学官連携懇話会、各種関係団体が三位一体となり、話し合いを行っていく。
今後のスケジュールは、取り組みを検討することと平行して懇話会で意見をもらいつつ、11月ごろに中間案、25年1月ごろに最終案を取りまとめる予定。それを25年度当初予算の人材確保対策プランに反映させる。
一見知事は「関係団体や事業者から丁寧に課題を聞き取り、懇話会での議論を踏まえ、これまで以上に効果的な人材確保対策の取り組みを検討してもらいたい」と発言するとともに「継続事業の枠組みにとらわれることなくゼロベースで、再構築し、プランを充実させたい」旨を伝えた。
提供/建通新聞社