名古屋市住宅都市局は、名古屋駅の東側駅前広場の整備で、デザイン計画策定を「名古屋駅東側駅前広場デザイン計画団体グループ」と交わし、業務をスタートさせた。デザイン計画は、本年内にラフ・イメージ程度はまとめ、本年度内の計画策定を目指している。
同グループの構成員は、内藤廣建築設計事務所(東京都千代田区)、小野寺康都市設計事務所(東京都千代田区)、ナグモデザイン事務所(東京都渋谷区)、パシフィックコンサルタンツ(名古屋市西区)の4者。契約日は5月31日付で、履行期間は2025年3月14日まで。
デザイン対象は、景観と建築。景観は、顔づくりとなる広場、舗装、植栽、照明、ファーニチャーなど。建築は、大屋根、歩行者デッキ、観光案内所・交番、昇降施設・階段上屋、設備立ち上がりなどが対象となる。
対象の中で、新しい名古屋駅の顔となるのは大屋根となりそうだ。現在の乗り換え空間では、地下鉄・名鉄・近鉄側からJRコンコースへは実質的な屋根機能をタワーズガーデンが果たしている。名古屋鉄道が空港アクセス利便向上につながる名鉄名古屋駅の4線化を実施する際には、名鉄名古屋駅を改修、タワーズガーデン付近は駅前広場空間と同レベルになる見込み。
名鉄は名鉄名古屋駅再開発について、24年度に事業の方向性を判断、公表する予定としている。名古屋市が検討する大屋根の柱位置は、名鉄の計画と歩調を合わせながら進める必要がある。
デザイン計画は、名古屋駅駅前広場の再整備プラン(中間とりまとめ、18年度)や、顔づくり検討イメージ図(19年度)を踏まえ、コンセプトや施設の配置について、最終形の基本的な考え方をまとめる。22年12月に西側駅前広場について、リニア開業時の姿として示したが、今回の契約により、いよいよ東側駅前広場の整備イメージ決定に向けて動き出した。
デザイン計画がまとまれば詳細設計、本工事を進めていくことになる。
提供:建通新聞社