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滋賀産業新聞
2024/06/18

【滋賀】大津市企業局 膳所浄水場延命化の基本検討に着手

 大津市企業局は、本丸町にある「膳所浄水場」について、延命化を計画しており、その基本検討業務に入った。このほど担当コンサルを西日本技術コンサルタント(草津市)に決定、25年3月をメドに内容を取りまとめ、今後の方針を決定していく。
 内容によると、湖都大津・新水道ビジョンにおいて、膳所浄水場は32年度に廃止し、加圧ポンプ場へ用途変更する計画としており、そのなかで中長期経営計画の見直しを行い、膳所浄水場の32年度以降の延命化を視野に入れた全体最適化を目指す。今回は膳所浄水場を延命化する場合に必要となる手法等を検討し、中長期経営計画へ反映する考え。
 検討概要については、能力縮小更新する場合の必要水量確認や、縮小時に必要な条件確認(系統変更、新瀬田浄水場ほか関連する施設に必要な作業、整備計画)などに取り掛かる。
 対象施設は、膳所浄水場・能力4万8800立方b/日、取水設備・取水口鋼製9b×9b×8・8b(新瀬田浄水場と共用)、取水管SPφ1000_×L547b。取水ポンプ室・RC造245・3平方b、取水ポンプ・水中斜流型P18・5kw×D200_など。浄水設備は、生物接触ろ過池・RC造37平方b×8池、粉末活性炭接触池・RC造37・5b×8b×4b×1池、粉末活性炭注入設備室(S造2階建、延306平方b)、溶解槽・鋼製タンク12立方b×2基、混和池・RC造4・2b×4・4b×4・1b×1池。薬品沈殿池・RC造13・7b×22b3・85b×2池。急速ろ過池・RC造50平方b×6池、急速ろ過池・RC造50平方b×3池、浄水池・RC造3000立方b×1池、浄水池・RC造1526立方b×1池、高架水槽・RC造×1池。管理本館(RC造3階建、延1353・67平方b)―など。
 また、同局では、真野浄水場と新瀬田浄水場の改良及び水道施設運転維持管理事業について、2浄水場の更新・運転維持管理業務を含めた一体発注PFI(公共資金調達)方式で行う予定をしていたが、事業開始を断念。事業者選定期間中の物価上昇の影響が大きく、更新改良費の見積額が目安の上限金額を超過するなど、総事業費の見積金額を見積上限価格に収めることが困難という理由。その事業中止を踏まえて、同事業に代わる開始までの間は、別途運転維持管理業務委託を発注し、廃止となる八屋戸・膳所浄水場の時期を見直し、延期も視野に入れて検討している。
 同市では、今後の水道事業を取り巻く経営環境に対応し、安定的かつ効果的な事業運営を実現するため、今後の浄水場更新事業と運転管理業務について、民間事業者の創意工夫を最大限に発揮する官民連携が好ましい―とし、湖都大津・新水道ビジョンにおいては、32年度までに水道システムの再構築を実施していくため、浄水場の更新・廃止など、多数の大規模工事等を並行して実施し、運転管理業務を継続しつつ、実施するためには現体制の強化が必要となっている。

提供:滋賀産業新聞