彦根市は、学校法人・吉田学園(吉田尚剛理事長・大阪市淀川区西中島3―12―19)と23年3月に締結した基本合意書に基づき取組みを進めてきた市内における専門職大学の設置について、設置場所を彦根駅東口から約300bの市有地2670平方bとすることで合意し、12日に東京の同法人アミューズメントメディア総合学院において和田裕行彦根市長と吉田理事長が協定書を取り交わした。設置用地の決定を受け吉田学園では今後面積など文部科学省の専門職大学の許可を受けられるか調査し、25年度にも文部科学省へ専門職大学の認可申請を行う見通し。26年度の設置認可を目指しながら、校舎の新築工事や造成工事など約1年半〜2ヵ年かけての学校施設建設工事を行い、早ければ27年度当初開学したい方針だ。
設置場所は主要地方道彦根近江八幡線沿いにある彦根市駅東町1―1他2筆の市有地2670平方bを賃借する。吉田学園が彦根市に設置を計画する「(仮称)AMGエンタテインメント専門職大学」は、映画とアニメ、俳優・声優の3つの専攻科がある専門職大学で、1学年100人、4学年で400名を想定。現段階で設置する校舎棟数や規模は不明。市と締結した基本合意書では開設年度は27〜29年度とし「出来る限り早い開設を目指す」としている。
協定を経て和田市長は「映画のまちを目指す彦根市にとって大きな一歩。今後、文科省への認可申請や彦根駅東の土地での開校に向け、連携を強固に進めたい」とし、吉田理事長は「映画産業を通じての地域貢献も含め、我々の目標達成にさらに近づいた」とコメントした。
市では昨年3月教育機関の誘致について同法人と基本合意書の締結に至った当初、設置場所として稲枝地域の民有地約4fを提示したが、文化財調査で設置予定地に続いている可能性がある遺構が見つかり、想定以上の時間がかかり学園側が希望する27年度の開学に間に合わないとの予測が示されたことから、学園側が同地での開設は難しいとの判断を示し、市と代替地について協議してきた。文化施設「ひこね市文化プラザ」を学園側が改修する案も検討されたが見送られた。
提供:滋賀産業新聞