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建通新聞社四国
2024/06/14

【愛媛】えひめ流域治水推進PJチームが初会合 

 愛媛県内の流域治水のさらなる普及・推進を目指す「えひめ流域治水推進プロジェクトチーム」が発足し、6月7日に県庁で初会合を開いた=写真。小売・保険・銀行・情報通信・物流・運輸の民間11企業、自主防災組織やNPO法人など住民6団体、行政9機関の代表者などが一堂に会し、プロジェクトチームの目的の確認と県内の流域治水の取り組み状況・課題について情報を共有するとともに、課題解決に向け率直な意見交換を行った。
 気候変動などによる水害に備える「流域治水」は、企業や住民も参加し、流域一帯で水害対策を進める取り組み・考え方。当日の会合で県は、2023年度に作成した住民版と企業版の参画行動マニュアルを紹介。流域治水に対する「理解を深める」「共感を得る」「参画の動機付け」を課題解決の3本柱に掲げ、みんなで取り組む流域治水の実現に向け周知活動を展開しているとした。しかしながら23年11月の県民アンケート結果では、流域治水の言葉や内容を知らないとの回答が65%に上った他、流域治水に取り組んでみたいことはない(興味がない)という意見もまだまだ多くあり、あらためて周知が課題となっているとした。
 会合では、この課題解決の3本柱の重要性をあらためて共有した上で、流域治水の認知度の向上と住民や企業のプロジェクトへの参画意識の醸成がかぎになることを確認した。また昨年創設した県企業治水推進企業等登録制度について触れ、今年5月末現在20者が登録し、半数が建設企業だったことを紹介した。この他、24年度の県新規事業として肱川流域の3市町(大洲市、西予市、内子町)で住民や企業の雨水貯留浸透施設の設置を支援(間接補助)するモデル事業や、NPO法人に委託した啓発活動の一部を紹介した。
 意見交換では、これまでのバケツダムや田んぼダムの取り組みなどを踏まえ、子どもの参画が重要であるとし、学校の防災教育などを通じて保護者や大人に関心を持たせることも考えるべきという意見があった。

提供:建通新聞社