神奈川県環境農政局は、横浜農業合同庁舎を設計・施工一括(DB)方式で2025年度にも発注する。再整備に当たっては、脱炭素化を推進する環境農政局関係の庁舎であることから木造耐火構造やZEBの導入を検討しており、設計段階で民間事業者のノウハウを生かしたい考えだ。25〜31年度に設計と建て替え工事を実施する予定で、31年度の供用開始を目指す。
新庁舎の規模の詳細はこれから詰めるが、現庁舎と同程度の規模を想定している。執務室などがある本館・旧館を一つに集約し、横浜川崎地区農政事務所や農業技術センター横浜川崎地区事務所、県央家畜保健衛生所東部出張所の3機関が引き続き入庁する。
現在はDB方式の発注に向けたアドバイザリー業務の入札手続きを進めており、要求水準書などの資料作成を委託する。25年度にはDB方式の入札に関するアドバイザリー業務を委託する予定。発注時期は未定だが、24年度中に敷地測量を実施し、建て替え前の現状を把握する。
現庁舎の規模は、本館が鉄骨鉄筋コンクリート造3階建て延べ933平方b、旧館が鉄筋コンクリート造2階建て延べ312平方b。それぞれ1968年と60年に完成した。倉庫などを含めて既存棟が10棟あり、総延べ床面積は1842平方b。敷地面積は2737平方b。
2022年度と23年度に実施したアスベスト調査では、現庁舎にアスベストが含まれていることを確認した。解体時に必要な対策を講じる考えだ。
建て替え中は、入庁機関はプレハブの仮設庁舎を使用するか、近隣の県有施設に一時移転をする。
横浜農業合同庁舎は老朽化が著しく進んでいる他、18年度に行った耐震診断では本館・旧館ともに耐震性が不足していると診断された。
基本構想は白川設計(横浜市中区)が担当した。
所在地は横浜市緑区三保町2076。
提供:建通新聞社