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建設経済新聞社
2024/06/13

【京都】令和5年度通期の平均落札率90・8% 前年同期比0・1ポイント増

 京都府は12日、令和5年度の入札・契約の実施状況を明らかにした。
 令和6年度第1回京都府入札監視委員会(安保嘉博委員長)に府が報告した内容によると、建設工事の令和5年度の平均落札率は90・8%(契約件数1061件)で、令和4年度の90・7%(同1109件)と比べ、0・1ポイント増。入札方式別で一般競争入札は90・8%(980件)、指名競争入札は90・4%(81件)。
 令和5年度の契約件数は1061件(令和4年度は1109件)、契約金額は565億9349万8500円(令和4年度は634億7698万2800円)、延べ入札参加業者数は1万5370者(令和4年度は1万6197者)。
 令和5年度の1入札あたりの参加業者数は14・5者(令和4年度は14・6者)。内訳は一般競争入札が14・2者(令和4年度は14・4者)、指名競争入札が17・7者(令和4年度は16・7者)。
 令和5年度の不調・不落発生状況は、件数が25件(令和4年度は19件)、発生率が2・4%(令和4年度は1・7%)。
 令和5年度の失格者発生状況は、件数が238件、発生率が22・4%(令和4年度は320件、28・9%)。
 なお令和5年12月1日〜令和6年3月31日の間に契約した一般競争入札317件、指名競争入札40件、随意契約9件の計366件の工事における平均落札率は90・7%。入札方式別の平均落札率は一般競争入札が90・8%、指名競争入札が90・3%、随意契約が89・7%。
 この期間中に府外企業への入札参加を認めた工事は42件。内訳は、鋼橋やPC橋等の橋梁上部工や消化ガスタンク等の専門工事3件、技術的難易度が高いトンネル工事0件、法面処理、特殊舗装等工事のうち特殊機械や専門技術を要するもの2件、特殊機器(設計やシステム開発を伴うもの)の工場製作を含む設備工事及びその点検・修繕工事34件、重要文化財建造物の保存修理工事のうち高度で特殊な技術を要するもの3件、府内に施工できる企業がないか極めて少ない「個別」の工事0件、WTO対象工事0件。
 府外企業への入札参加を認めた工事42件の平均落札率は93・6%、平均参加者数は2・9社。このうち府内企業が落札した工事は15件で平均落札率は92・3%、平均参加者数は4・4社、府外企業が落札した工事は27件で平均落札率は94・3%、平均参加者数は2・1社。
 令和3年度以降の各期の平均落札率[工事]をみると、▽令和3年4月〜7月…88・5%▽令和3年8月〜11月…89・7%▽令和3年12月〜令和4年3月…89・6%(令和3年度通期…89・3%)▽令和4年4月〜7月…90・4%▽令和4年8月〜11月…91・2%▽令和4年12月〜令和5年3月…91・0%(令和4年度通期…90・9%)▽令和5年4月〜7月…90・7%▽令和5年8月〜11月…91・0%▽令和5年12月〜令和6年3月…90・7%(令和5年度通期…90・8%)−となっている。
 一方、令和5年度通期の物品購入は、総契約件数が271件で平均落札率は81・8%。入札方式別では一般競争入札が57・2%(249件)、指名競争入札が73・8%(7件)、随意契約が98・8%(15件)。
 入札監視委では、抽出案件として、工事4件(▽舞鶴港湾舞鶴港物流基盤重点整備(多目的クレーン更新)工事他▽宇治浄水場高度処理施設機械設備更新工事▽浅茂川海岸なぎさ緊急保全工事他▽京都文化博物館昇降機設備改修工事)、物品1件(▽ネットワーク機器一式)、プロポーザル1件(▽知識等取得コース(下期)「一から学ぼう!オフィスソフト科」1月開講(2月、3月開講分を含む)))の計6件について、入札経緯等の報告を受け、審議を行った。
 このほか、コンプライアンス確保の取組状況について経過報告を行った。
 令和5年度第4四半期の実施状況調査において、工事を発注した84所属から回答が提出され、該当所属全てが「コンプライアンス体制に問題はなく、業者等から非公開情報への問い合わせはない」との回答だった。
 工事発注所属へのヒアリングは、工事の発注を普段行っておらず、入札事務に慣れていない所属を抽出し、入札事務の執行やコンプライアンスの確保の実態について、6月上旬からヒアリングを開始した。
 ヒアリングは、予定価格等の情報を取り扱う担当者及び係長クラスの職員に対して行っており、同様のヒアリングを今後4〜5所属に行う予定。
 今後は、工事発注所属のへのヒアリングを進め、担当者レベルの事務フローや入札コンプライアンス管理指導者をはじめとする全体の体制について再確認を行い、実効性のある改善方法を検討するとした。