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建設新聞社
2024/06/13

【東北・宮城】塩釜市が庁舎建設の基本構想・計画を公告

 塩釜市は、市庁舎の建て替えに向けた基本構想・基本計画策定業務を、事後審査型の条件付き一般競争入札で公告した。参加申請は今月25日までで、入札は翌26日13時30分から。
 参加資格は、市の建築関係建設コンサルタント部門の建築一式かつ土木関係建設コンサルタント部門の都市計画および地方計画で登録があり、宮城県内に営業所等を有する者。2014年度以降に国または地方公共団体から元請けとして受注・引き渡しが完了した庁舎整備に係る基本構想または基本計画策定に関する業務実績などを求める。
 現在の庁舎は、同市旭町1の1地内にRC造4階建て、延べ約3800平方bで1960年に建設した。
 庁舎が手狭なため複数の建物に行政機能が分散しているが、新庁舎では集約する。本庁舎にある行政機能は延べ3804・12平方b、同じく壱番館庁舎は延べ2946平方b、同上下水道庁舎は321・97平方b、合計で7072・09平方bの規模を想定。職員数は381人を見込む。2027年度当初の供用開始を目指す。
 市が公表した「新庁舎建設に向けた基本的な考え方」を見ると、基本理念は「市民と環境にやさしい、安全でコンパクトな庁舎」とし、基本方針を「安全と安心の確保」「市民サービス機能の充実」「経済性と環境への配慮」―の3点とする。
 候補地は既存庁舎がある旭町地内の6656平方bか、新富町地内にある県有地の「二又スポーツ広場」の駐車場7968平方bの2つに絞った。いずれも津波浸水想定エリアとなっていることから、ピロティ化などの浸水対策を施す。なお旭町は最大3・2b、新富町は同3・9b程度の浸水を想定している。
 今回の業務では、市で作成した建設調査と適地調査の検討結果などをもとに、基本計画の前提となる考え方を整理し、基本構想および基本計画を策定する。
 構想は方針や場所、規模、配置を示し、計画は導入機能、適正規模、建設計画、事業計画の整理、設計・施工者選定の検討などを示す。
 基本構想・計画中間案の策定は8月31日まで。最終案の策定は12月31日まで提出する。それぞれの本編・資料編および概要版は、25年3月31日(履行期間)までに提出する。
 今回の業務に関連し、5月補正予算で委託料として2200万円を盛り込んだ。
 なお、市が3月と4月の2回に分けて実施したサウンディング調査を見ると、主にハード整備面では「維持管理の面で、免震・耐震構造を比較すれば、耐震の方が安価となるが、地震被害の修繕は10億円程度はかかるため、長い目で見たコスト比較では免震の方が優れている」「有用施設のみ床免震とし、ほかは耐震にする方法もある」といった意見や「仮庁舎を建設せず工期を長くするのか、建設して工期を短くするのかなど工期による費用を総合的に比較するべき」「建設費の削減の一番の要素は面積であり、省スペース化を検討するべき」などの意見が寄せられた。

 提供:建設新聞社