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　福島県は、阿武隈川の国直轄管理区間上流側の未改修部7770ｍで、改修事業に2025年度着手する方針。交付金事業（河川）により、うつくしま大橋（矢吹町、玉川村）〜泉川合流点（中島村）間で、浸水被害防止のため堤防整備や河道掘削による河道断面積の拡大を行う。事業期間54年度まで。全体事業費64億円を見込んでいる。
　対象区間は、令和元年東日本台風で広範囲が浸水するなど、度重なる浸水被害を受けている。うつくしま大橋から下流の国直轄区間では、阿武隈川緊急治水対策プロジェクトにより、国が河川改修や遊水地群の整備を進めており、県管理の上流側でも国の基準と合わせて改修を行う方針。
　川幅を代表地点で約120ｍに拡幅する。阿武隈川の白河圏域では、年内を目標に河川整備計画の策定が進められており、この区間の改修計画も河川整備計画に位置付ける。区間内には県道石川矢吹線・明神橋、曲木中野目線・川野目橋が架かっている。評価段階で事業期間は30年間を見込んでいるが、県は事業化後、直轄区間の整備進捗と合わせて、早期効果発現に向けて早期完成を目指すものとしている。
　準備計画に要する調査費を新たに予算化する事業として、今年度公共事業評価委員会の評価を受ける。
（提供：福島建設工業新聞社）